映画『キネマの神様』志村けんさんに捧げる、沢田研二さん渾身の作品!

主役のゴウを演じることを楽しみにしておられた志村けんさんが亡くなられたのは、まだ記憶に新しい衝撃的な出来事でした 。

その遺志を引き継いで、ゴウを演じてくださることになったのは14年ぶりの映画出演を果たす沢田研二さん。

若かりし頃、志村けんさんの数々のコント番組で共演しており、仲が良かった沢田研二さん。

銀幕に映る沢田研二さんに志村けんさんが舞い降りてきたと思えるようなシーンが幾度となくあって、胸が熱くなりました。

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キャスト

ゴウ:沢田研二

ギャンブルと映画がないと生きていけないダメ親父。

淑子:宮本信子

ゴウのギャンブルに振り回される妻。懐が大きくゴウを優しく支え包み込む存在です。

テラシン:小林稔侍

小さな小さな映画館、テアトル銀幕の館主。

歩:寺島しのぶ

ゴウの娘。ギャンブル漬けの父を、なんとか映画の力で立ち直らせたいと大奮闘していますが、自身も職を失い、もはや心の余裕はありません。

若かりしゴウ:菅田将暉

全身全霊で映画制作にかける若き日のゴウは、食堂の娘に恋をします。

熱く一本気な青年を演じるのは、熱い男菅田将暉さん!

食堂の娘(若かりし淑子):永野芽郁

淑子の存在は、ゴウとテラシンにとって温かい癒しのような存在です。ところが、淑子をめぐって2人の歯車は狂い始めてしまいます。

若かりしテラシン:野田洋次郎

若いころは撮影所の映写技師として働き「将来は自分の名画座を持ちたい」と夢見る、まじめで愛情深い青年。食堂の娘・淑子に恋をしますがめっきり不器用…。

ゴウの親友テラシンをRADWIMPSの野田洋次郎さんが繊細に演じてくださいます。

桂園子:北川景子

映画黄金時代を生きた昭和の銀幕のスター。

なんと、原作にはない追加キャストも豪華です!

ゴウの孫・勇太に前田旺志郎さん、若きゴウの師匠・映画監督の出水宏にリリー・フランキーさん、テアトル銀幕でバイトする若者・水川に志尊淳さんが!

映画のあらすじ

ギャンブルと映画をこよなく愛するダメ親父・ゴウと家族に奇跡をもたらす「映画の神様」とは…。

若き日のゴウとテラシンは、映画の撮影所で働く仲間でした。ゴウもテラシンも撮影所の近くにある食堂の娘・淑子に想いを寄せています。

銀幕スターの桂園子と一緒にドライブに出かけたりして、少しずつ距離を縮めていく4人の恋の糸は複雑に絡まり始めるのでした。

ゴウの念願の初監督作品となるはずだった「キネマの神様」。撮影初日にスタッフともめて転落事故で大けがをし、幻と化してしまいました。

淑子は手紙をくれたテラシンの想いを断り、撮影所を辞めて実家に帰ると言うゴウについて行く決意を固めました。

そして50年後。テラシンは自分の夢だと語っていた小さな映画館「テアトル銀幕」を経営しており、そこに淑子が働き口を求めてやってきたことで再会しました。

そのころのゴウは酒とギャンブルに明け暮れ、借金は膨れ上がるばかり。妻にも娘の歩にもほとほと愛想をつかされていました。

ゴウの再生計画として提案されたのは、通帳とカードを取り上げる代わりに、テアトル銀幕や配信で好きな映画を好きなだけ見ること。

ゴウは半ばやけくそでテラシンの元に転がり込みました。その時「テアトル銀幕」で試験的に上映していたのは、かつてゴウも関わった桂園子が主演する映画でした。

ある日、ゴウがかつて監督して映画を撮ろうとしていた幻の脚本『キネマの神様』を、テラシンから譲り受けたゴウの孫・勇太が、この素晴らしい物語を今風に書き直して脚本賞に応募しようと言い出します。

それからはゴウと勇太の心躍る作業が始まりました。そして書き直した『キネマの神様』は脚本賞の大賞を受賞しました。

コロナ禍で映画館が風前の灯火のごとく経営が立ち行かなくなってくるのは「テアトル銀幕」とて例外ではありませんでした。

ゴウは脚本賞でもらった賞金100万円のうち70万円を「テアトル銀幕」に寄付し、大好きな映画を「テアトル銀幕」で鑑賞しながらその生涯を閉じたのでした。

時代を超えてもたらされる、愛と友情の物語です。

映画の見どころは?

原作小説は、挫折した娘と父が映画によって再生する物語です。ゴウとテラシンの過去の経緯は出てこないので、過去の物語は映画オリジナルのエピソードですね。

元々、山田洋次監督の大ファンだった原田マハさんが、山田洋次監督との対談の機会を得た時に「キネマの神様」という小説を書いたので映画化してもらえないかと永年の妄想を口にしようとしました。

すると、すでにその本を読んだと言う山田洋次監督が、こういうエンディングで映画にしてみたいとおっしゃって映画化が実現することになったそうです。

若き日のゴウとテラシンはかつて山田洋次監督が身を置いた撮影所のエピソード、そして映画好きでギャンブル依存症の父のエピソードは原田マハさんの実体験。

映画黄金期の古き良き時代と歴史、そして家族の再生物語を一緒に描く壮大な作品になったという訳です。

家族を描くことが多い山田監督が、自身とは切っても切れない「映画」をテーマに、「家族」にもたらす奇跡を描くのはある意味必然なのかもしれません。

志村けんさんが亡くなって、スタッフもキャストの失意のどん底からの撮影再スタート。

銀幕の中の沢田研二さんが何度も志村けんさんに見えたのも、目の錯覚なんかじゃなくて、本当に志村けんさんが降りてきている気がしました。ゴウが「東村山音頭」を歌うシーンは思わずジーンとします。

キネマの神様への祈りが…志村けんさんへの祈りが、届きますように…。

 

主題歌 RADWIMPS feat.菅田将暉『うたかた歌』

若き日のテラシンを演じるRADWIMPSの野田洋次郎さんが「撮影中に歌の言葉の断片みたいなものをちょっとずつためていた」とおっしゃる、まさに作品の中から湧き上がってきた音楽です。

撮影の途中で志村けんさんが亡くなるという悲しい出来事も含め、通ってきた感情の全てが詰まった歌だそうです。

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