映画『糸』子役からベテランまで珠玉のキャストによる愛の物語

いろんな人と出会っていく中で、その出会いが楽しいことばかりをもたらすわけではありません。切なさや悲しさ、そして時には別れもつれてきます。

そんなすべてが詰まった物語です。

人生って思うようにはならない…生きていくって大変だよね…、でも人生って愛おしいよね……と、人生経験が豊富な人ほど、心に迫りくるものがあると思います。

見に行くときは、ハンカチティッシュが必須です!

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珠玉のキャスト

高橋漣:菅田将暉

13歳のときに葵と運命的な出会いをし、守ることを誓ったのに、それは叶いませんでした。そのことがずっと漣の中に澱のようにわだかまっています。

園田葵:小松菜奈

誰かと繋がっていたいと手繰り寄せようとしては切れる糸に、泣いてばかりいます。虐待を受け心に傷を持つ、翳のある美しい女性は小松菜奈さんにはまっていましたね。

初めて漣に会ったときにかけられた言葉「大丈夫?」が、ずっと葵の心のよりどころとなっています。漣に出会って、自分は生まれてきてよかったのだと初めて思えたのでした。

桐野香:榮倉奈々

榮倉奈々さんは7キロも減量して癌と闘う香を演じたそうです。監督から「女神のような気持ちで演じてください」と言われたそうで、その迫真の演技に菅田将暉さんは涙が止まらなかったそうです。

水島大介:斎藤工

ほとんどしゃべりません。贅沢すぎるキャスティング!

東京で社長として働く姿、沖縄でひとり魚を釣っている姿、タバコを吸いながら無言で葵を車に乗せる姿、たたずまいだけで多くを語れる斎藤さんだからこそできる役だと思います。

他には、片寄涼太くんが斎藤工さん演じる水島の部下だったり、石崎ひゅーいさんはどこに出てくるかと思いきや、榮倉奈々さん映じる香の元カレだったり…

とにかく、脇を固めるのも主役級の大物ばかりです。漣と葵以外は、その時々のエピソードで出演してくるだけなので、決して出番は多くありません。そして、映画全体を通してですが、登場人物は多くを語りません。

語らずして雰囲気を作り出せる珠玉のキャスト陣、さすがです!

子役がすごすぎる!

高橋漣:南出凌嘉(みなみでりょうか)

最近では『キングダム』で漂の幼少期を演じています。2020年8月現在で15歳。将来が楽しみなイケメンで、迫真の演技が素晴らしかったです!

「葵ちゃーん」と叫びながら追いかけていく姿には…当然、号泣。

園田葵:植原星空(うえはらせら)

ケンタッキーフライドチキンのCMにも出てました。2020年8月現在で14歳。美しい小松菜奈さんを彷彿とさせる美少女で、虐待に耐える姿が健気でした。

漣の娘・結:中野翠咲(なかのみさき)稲垣来泉(いながきくるみ)

幼少期の結を演じた翠咲ちゃん。映画『ステップ』で山田孝之さんの娘、美紀の小さいころを演じています。

小学生の結を演じた来泉ちゃん。『人魚の眠る家』『そして、バトンは渡された』など、最近の映画の子役としては欠かせない存在となっています。笑顔が印象的で可愛いですね!

映画のあらすじ

小説『糸』で詳しく説明しています。よかったらこちらを見てね↓

小説『糸』もおススメ!

映画の脚本を書いた林民雄さんが、小説版『糸』を執筆しています。映画ありきの小説なので、ストーリーは全く同じです。

でも、映画では語りつくせないエピソードがたくさん詰まっているので、この小説は映画を見た後にこそおススメです!

漣が葵ちゃんを探しに行くときに友達の直樹がためていたお小遣いを渡したり、葵が母親と東京に出てからの生活が描かれていたり、実は葵の母もネグレクトを受けていたり、漣と香の娘は「人と人をつなげる人になってほしい」という思いから結(ゆい)と名付けられていたり…。そんな珠玉のエピソードが、まだまだこの物語にはいっぱい詰まっています。

コミックでも執筆が進行中なので、ぜひ読んでみてくださいね!

映画の見どころ

セリフは多くない映画です。その分、表情とか雰囲気でストーリーを表していて、涙腺崩壊か!というくらい泣きまくりました!泣くのがわかっていて、ハンカチやらティッシュやら持って行ってたのに、もうグジュグジュです。

子どものころから虐待を受けており、我慢して苦労してやっと一人で歩き始めた葵が、つないだ手を二度と放したくないと、いっぱいいっぱい頑張るのに訪れる別れ。本当に泣いてばかりいます。

そして、葵の大事なタイミングで再会する漣は、葵を守ってあげたいと思っているのに、それができません。

私は小説で読んで映画を見に行っているので内容を知っているのに、いざその場面を目の当たりにすると、切なくて苦しくて、本当に涙が止まりませんでした。

漣と葵を軸にして話は進みますが、だからといって決して他の人との出会いがなければよかったのに、というものはなくて、彼らとの出会いがあったからこそ今があるというか…だから「糸」なんだなと強く感じました。

人生の中で「出会わなければよかった」と思う出会いもあるかもしれません。でも、その出会いがあったからこその今もある訳で、実はその時々の選択をしているのも自分なんですよね。

最後のシーンで、漣が葵を追いかけようと走り出したものの一度はやめて、娘がドングリを漣に投げて再び走り出すシーンは、もう号泣もんでしたね。漣がした選択の中には、ちゃんと香が生きているんですよ。

「逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます」という歌詞が、胸の奥までずんと響いてきた瞬間でした。

エンドロールのシーンで漣と葵の映像を見て、また涙涙の号泣。どんだけ泣くねん。これは小説にも書いてなかったぁ。

菅田将暉さんのお母さんも見て号泣したという『糸』

ぜひ劇場で鑑賞してください!

主題歌『糸』菅田将暉×石崎ひゅーい

逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます

「仕合わせ」は「幸せ」とは違うのでしょうか。

しあわせは「しあわせる(為る+合わせる)」の名詞形として室町時代に生まれた語。本来は「めぐりあわせ」の意味で、「しあわせが良い(めぐり合わせが良い)」、「しあわせが悪い(めぐり合わせが悪い)」と評価語を伴って用いられた。
江戸時代以降、「しあわせ」のみで「幸運な事態」を表すようになった。さらに、事態よりも気持ちの面に意味が移って「幸福」の意味になり、「幸」の字が当てられて「幸せ」と表記するようになった。

出典:語源由来辞典  http://gogen-allguide.com/si/shiawase.html

いいことも悪いことも、すべてはめぐり合わせなのですね。

映画『糸』視聴方法は?

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