
『スマホを落としただけなのに』『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』で日本中を震撼させたシリーズ第3弾。
実写映画化もされ、一種の社会現象にまでなった話題作!
『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』の最後で、見事に脱獄・逃亡に成功した浦井光治はどうなるのでしょう?桐野との対決は?
シリーズの順番がわかりにくいかもしれないので便宜上
『スマホを落としただけなのに』→『スマホを落としただけなのに1』
『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』→『スマホを落としただけなのに2』
『スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス』→『スマホを落としただけなのに3』
と表記させていただきますね。
1から話がつながっているので、必ず順番に読んでね!
映画化はある?
断言しちゃいます…、映画化は間違いなく”ある”でしょう!
なぜって?『スマホを落としただけなのに2』で脱獄と逃亡を成功させた浦野が、あのままおとなしくしているなんてことあり得ない!
必ずや加賀谷と浦野の直接対決があるはずです。そのためにこの原作『スマホを落としただけなのに3』があるんだから!
原作との大きな違いは、小説での”桐野vs浦井”が、映画では”加賀谷vs浦野”となっていて、シリーズ第1弾の『スマホを落としただけなのに』からの続編として描かれていることです。
かといって、物語の流れに大きな影響はないので、このままの設定で映画化されるでしょうね。
映画と違う登場人物
桐野良一
映画では加賀谷に変わっています。神奈川県警サイバー犯罪対策課の刑事。今回は内閣サイバーセキュリティセンターに出向します。
浦井光治
映画では「浦野善治」という名前で登場します。この「浦井光治」という名前も偽名なのですが…。
小説のあらすじ
複数のストーリーが並行して進んでいきますが、最後にすべてが全部つながります。
顔が見えない…偽名を使ってる…。そのため正体が誰なのか、目的は何なのかが最後までわかりません。正体がわかったときには「ええええっっっっ!」なんですけどね。
『スマホを落としただけなのに2』も予想外の展開で訳がわからず、2回目読んでやっと腑に落ちましたが…、今回も2回目読んだら「あー、そういうことか。そういう意味かぁ。」というエピソードや会話がいっぱいでした。
ややこしや。むずかしや。
桐野と美乃里
松田美乃里が勤めていたセキュリティ会社の森岡一が逮捕され、美乃里は職を失ってしまいました。
時を同じくして美乃里の父の会社も経営が傾き始め、派遣で働いている美乃里はもっと条件のいい仕事を探しながら、桐野良一に内緒で夜のバイトもしていました。
美乃里の身を案じて、桐野は結婚を提案しますが「実家のことで迷惑かけられないから、もう少し頑張ってみる」と、断ります。
粟野有希と瀧嶋慎一
昼休みに近くの公園でお弁当を食べていた粟野有希は、ベンチの下にスマホが落ちていることに気付きます。それがきっかけで瀧嶋慎一と知り合い、やがて男女の関係になり同棲を始めます。
慎一は超一流の電機メーカーに勤務しており、有希に自社のUSBメモリーをモニターとして使ってほしいと依頼します。
慎一が有希のスマホを見ていた形跡があったり、USBメモリーがウイルスに感染していたり、不可解なことが続き、有希は慎一の会社に電話をかけます。
「瀧嶋慎一」を呼び出すと、全くの別人が電話口に…。同姓同名がいるのかと確認してもいないと言われ、そのことを慎一に告げると、慎一は有希の元を去っていきました。
蝶野泰子と謎の男・竜崎
銀座の高級クラブパピオンには大物政治家やマスコミ関係者も多く訪れます。そこで働くホステス・蝶野泰子は謎の男・竜崎に頼まれ、大臣のスマホを充電器につないで情報を盗んだり、マスコミにウソの情報を流したりしていました。
竜崎は、泰子に毎朝新聞の記者・藤原を誘惑させます。そしてホテルに入っていくところを写真に撮ります。その写真を藤原に送りつけ、首相のスクープ記事を書くように脅すためでした。
再び竜崎から、藤原と会うように言われる泰子でしたが、気が進みません。その時、目の前に車がとまって、車に乗るように言われます。
「あなたがしていたことは、国家を転覆させるスパイ行為だ。竜崎を教えてください。」と何枚かの写真を見せられます。
本丸の戦い 桐野 vs 浦井
浦井光治に脱獄されて1年。日本は東京オリンピック・パラリンピックを控えて対テロ・対サイバー攻撃などにピリピリしていました。浦井が北朝鮮に渡ったという情報を得て、政府のサイバーセキュリティ班は桐野に協力を要請します。
浦井は北朝鮮で特別待遇を受けて、日本へのサイバーテロを依頼されていました。浦井が北朝鮮に協力する目的は2つ。1つは国際刑事警察機構に加盟していない北朝鮮にいると、ほぼ身の安全は保障されるから。そしてもう1つは、人間を剥製にする技術を持っているから…。
浦井は、富田麻美のことを諦めていませんでした。これまで黒髪の美女を自分のものにしても、最後には殺して処分してしまう必要がありましたが、剥製を作る技術を使えば、生きているかのような美しさを保ったまま、麻美をずっと自分のそばで保管することができます。
富田誠の会社のシステムに遠隔操作ウイルスを感染させた浦井は、ついに富田のスマホを遠隔操作することに成功。誠と麻美の結婚生活を常にのぞき見していました。
桐野と兵頭は拒絶する富田夫妻を説得し、麻美に再びSNSを始めさせ「韓国旅行に行く」という投稿をさせて、浦井をおびき出そうと計画します。しかし、罠だと気付かれて失敗…。
桐野のもとには浦井から「サイバーセキュリティセンター内に、北のスパイがいる」「バタフライに気を付けろ」という手紙が届いており、サイバーセキュリティセンター内でも疑心暗鬼の空気が漂う中、浦井が日本に上陸します。
日本へのサイバーテロの最後の仕上げを行うためです。川崎の火力発電所を乗っ取り、オリンピックの開会式に何機ものドローンを飛ばし、政府には身代金を要求します。
しかし浦井の目的はサイバーテロだけではありませんでした。麻美を手に入れるためでした。
浦井は麻美を催眠ガスで眠らせ、北のサイバー部隊がアジトとして使っている、倒産した食品加工会社の工場に連れていきました。
麻美を監視していた刑事によってアジトが突き止められ、桐野や兵頭も駆けつけます。北の工作員により浦井は銃撃され瀕死の状態に…。浦井を逮捕できるチャンスが訪れたと思ったその時、桐野もバタフライに命を狙われるのでした…。
そのすきに、浦井はまたもや姿を消してしまいました。
物語の結末は?
ここから先は大いにネタバレを含みます。知りたくない方は【+ボタン】を開かないでね。
シリーズ3部作を読み終えた感想
『スマホを落としただけなのに』では、個人のスマホが乗っ取られ、そのせいで一人の女性の秘密が暴かれ、ついには殺人鬼に殺されそうになりました。
『スマホを落としただけなのに2』では、さらにスケールアップして、仮想通貨を盗む事件が起こったり、県警のホームページが乗っ取られたりして、とんでもない殺人鬼が脱獄を果たしました。
そして、ついに『スマホを落としただけなのに3』では、国家を揺るがすような大事件が起ころうとしています。
どこまでスケールアップしてくるねん…。1と2を読んだ後は、スマホのセキュリティには気を付けなくっちゃと、改めて気持ちを引き締めたりもしましたが、ここまでくると、スケールがでかすぎて、個人の力なんて……としか思えませんわ。
いやでも、ごく普通のOLだった有希が弱みに付け込まれて、自分の意志とは裏腹にスパイになってしまったように、そういう危険は案外本当にある話なのかもしれないと思いました。
個人情報を身ぐるみ剥がされたり、弱みを握られたりなんてことは、今の社会では簡単にできることなのかもしれません。でも、だからと言って諦めるのではなく、危機感を持って強く生活していきたいと思いましたね。できるかな。
大げさではなく、すごーく大事なことを教えてくれる物語でした。読むのは無理!という方も、絶対映画を見た方がいいですよ!!
それにしても、最後の最後にまた浦井は姿を消してしまうなんて!桐野と浦井の対決は終わったとは言えないのかなぁ。もしかして、シリーズ第4弾ってあるのかも?
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