映画『明日の食卓』3人のユウ、衝撃の結末を迎えるあらすじは?

”ユウ”という名の10才の男の子を育てる3人の母親が問いかけます。「息子を殺したのは、私ですか?

10歳の【イシバシユウ】くんが母親に殺されたというニュースが全国を駆け巡ります。

息子の【ユウ】を心から愛し穏やかな毎日を送っている、どこにでもある幸せな家庭。それはずっと続いていくものだと思っていました。

それが些細なことから、ゆっくりと崩壊していきます。

育児という閉鎖的な空間の中で生み出されていく、愛情の中に潜む狂気。【ユウ】くんとお母さんとの間に一体何があったのでしょう。

これは決して他人事では済ませられない、息子と母の物語です。

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”石橋家”キャスト

石橋あすみ:尾野真千子

優は聞きわけがよく学校の成績も優秀で、自慢の息子でした。ところがそれは、優の本当の姿ではありませんでした。

穏やかで優しいお母さんが、”サイコパス”と言われる息子と対峙するにつれてどんどん変わっていく姿は見ていて辛いかも。

石橋留美子:菅野美穂

2人の息子、悠宇と巧巳は寄ると触ると喧嘩ばかり。ゲームもおもちゃも出しっぱなし。そんな風になりたくないのに毎日朝から晩まで怒鳴りっぱなしのお母さん。

「毎日抜け殻になるまで撮影した」と言うほど、母親の心の中に潜む”狂気”と向き合うのは、ご自身も子育て中の菅野美穂さんにとっては相当しんどかったようです。

石橋加奈:高畑充希

バイトを掛け持ちし、息子の勇との母一人子一人の生活を必死で支える肝っ玉母ちゃん。

お金のために勇と過ごす時間を削っている毎日にやりきれなさを感じながらも、そうせざるを得ない現状に、心はくたくたです。でも、自分がこの生活を守らなければ…。

第4の母親

耀子:大島優子

登場する時間は非常に短いのですが、物語の鍵を握る重要な人物です。

難しい役を大島優子さんはノーメイクでフルスロットルで演じ上げ、瀬々監督をして「新しい伝説に立ち会えたような瞬間」と言わしめたほどです。

映画のあらすじは?

それぞれ違った場所に住む3人の【イシバシユウ】くんとお母さん。

【ユウ】くんは10才。小学校5年生になったばかりです。

やんちゃな心と少しずつ大人になっていく心が共存し、だんだんとお母さんの手にも負えなくなってくる年ごろですが、お母さんは【ユウ】くんのことを心から愛し慈しみ、懸命に子育てをしていました。

CASE1

静岡県に住む石橋留美子(菅野美穂)はやんちゃな2人の息子を育てる43才の母。夫はカメラマンで自尊心が高く、家事や育児を助けようという気はさらさらありません。

毎日家は散らかり放題、兄弟げんかが絶えない…で、朝から晩まで怒りっぱなし。でも男の子2人育てているとありがちなごく普通の家庭です。

かつて編集者として働いていた留美子は、子どもたちが少し手が離れてきたことをきっかけに、在宅でできるフリーライターの仕事を始めます。

締め切りに追われ、ただでさえ忙しい毎日が何倍も忙しくなり子どもたちを怒鳴り上げる回数も増えていくばかり…。

夫は手伝ってくれるどころか文句ばかりで、挙句の果てに仕事がなくなるという有様…。留美子のストレスはもはや頂点に…。

CASE2

大阪府に住む石橋加奈(高畑充希)は30歳のシングルマザー。

たった一人の家族である息子の勇をひとりで放っておくことに後ろめたさを感じながらも、生きていくのに必死で朝から晩までバイトを掛け持ちしています。

学校でお金が無くなる事件が起きて、たびたびクラスメイトから濡れ衣を着せられていることを知り、ショックを受けます。

そこへ借金のある弟が転がり込んできて、加奈のなけなしの全財産を持ってとんずら…。

CASE3

神奈川県に住む石橋あすみ(尾野真千子)は36才の専業主婦。年下の夫と優等生の息子の優と何不自由なく暮らし、この理想的な生活はずっと続いていくものだと思っていました。

それがある日、クラスのいじめを優が主導していると言われ、にわかには信じられないあすみ。ところが息子の優は反省するどころか、「全部ゲーム」と悪びれる様子もありません。

夫はあすみの育て方のせいだと激怒して全く相談にも乗ってくれず、「サイコパス」と言われる息子を抱えてあすみは何をどうしたらいいのか分かりませんでした。

同じ敷地内に住む義母はあすみたちが気付かないうちに認知症が進んでいたようで、優は庭先で用を足す義母を足蹴にしてひどい言葉を吐いています。

あすみは必死で優を止めようとしました…。

そして事件…

そんな中、【イシバシユウ】くんが母親に殺されたというニュースが流れます。

【ユウ】くんとお母さんの間に一体何があったのか。大事に育ててきた愛する息子に手をかけてしまうような出来事は何だったのか。

この映画はネタバレなしで見た方が絶対おもしろいです。腰抜かすくらい衝撃受けますよ。どうしても結末が知りたい方はこちらからどうぞ↓

映画の見どころは?

傍目からは幸せそうに見えている、どこにでもあるごく普通の家族が、ゆっくりと崩壊していく様を描いた物語。決して心穏やかに見られるものではありません。

特に子育て真っ最中のお母さんにとっては、胸をえぐられるような気持ちになることでしょう。

母親にとって子どもは”生きがい”以外の何ものでもなくて、自分の命を差し出すことができるかけがえのない存在です。

そんなわかりきったことが子どもに伝わらない苛立ちや、単純に自分の時間や精神がすり減らされていく疲労感、一番身近な理解者であるはずの夫の他人事のような態度。そんなものにがんじがらめになって母親は次第に自分を見失っていきます。

子どもを産むまでは私も「子育ては大変」ということを漠然とは思っていましたが、こんなにも自分の思い通りにいかないもので時間もエネルギーも要するものだと知りませんでした。

愛しているからこそ、可愛いだけでは育てられない現実。きっと感情のメーターってプラスと同じ振り幅でマイナスにも振れるんだと思います。愛情が深いほど怒りの感情も爆発してしまう…。

3人のお母さんを演じる女優さんも本気の修羅場の演技を見せてくれますが、一番の見どころは子役の子たちじゃないかなぁと思います。

原作では小学校3年生なのが映画では5年生になっていて、少し大人に近づき始めて母親に甘えることもしなくなり生意気な態度をとる年ごろです。それゆえ、原作よりも一癖も二癖もあって母親をイラつかせる演技やセリフが突き刺さってきます。

そして、出てくる男たちが揃いも揃って全員クズ!!子育ては母親にだけ押し付けておけばいいという姿に怒りが収まらないかも。そりゃ男は男で大変なんだろうけど、なんなのこの態度!

ちょっと見るのが怖くもありますが、育児や家庭での「あるある」が衝撃の結末へと向かって行く様には、決して他人事とは思えないと思います。

原作とは違って、最後にはどの母親も我が子と向き合って抱きしめる姿には涙が止まりませんでした。

怖いだけじゃなく、きっと寄り添うことや相手の気持ちを想像する大切さと一緒に、やっぱり子どもはかわいいし育児はかけがえのない時間だと思える映画だと思います!

特に、悪意はなくても無関心を決め込む男どもに見てほしいなぁ…。

主題歌 tokyo blue weeps『Motherland』

瀬々監督からの熱い要望を受けて、2012年にリリースした『dear drama』にアレンジを加えて新しく作った楽曲です。

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