
松坂桃李さんが娼夫を熱演し話題になった『娼年』には、続編があります。
『娼年』の最後で Le Club Passion は警察に摘発され、御堂静香は逮捕されてしまいました。
空中分解してしまった Le Club Passion は、咲良とリョウとアズマによって1年後に再開されます。
再開されてからの物語が『逝年』に、7年後の物語が『爽年』に描かれています。
『大人の放課後ラジオ』
初オンエアを明後日に控えて
人生相談が続々と届いてきた。
なぜか妙齢の女性からの
夜の生活の相談が多いんだよなあ。
これも『娼年』なんかを
書いたせいだろうか不思議……イラ pic.twitter.com/yEKmWRQbR0— 石田衣良 (@ishida_ira) January 7, 2020
まずは『娼年』を鑑賞してね!
続編を描いた 『逝年』のあらすじ
御堂静香が逮捕され営業停止してしまって1年後、咲良とリョウとアズマが再び Le Club Passion を再開させます。
そこへ、メグミが現れます。メグミは自分も娼婦として仕事をして、リョウが言っていたことを確かめたと言い、償いをさせてほしいと Le Club Passion の手伝いを申し出ます。
リョウは経営者としても働き、アユムという青年をスカウトしてきます。アユムは女性の体の中に男性の心を持つ「性同一性障害」でした。
一方、御堂静香は獄中でAIDSを発症していました。刑期を終え医療刑務所から出てきた彼女はやせ細り余命数か月…。
かつてリョウは、HIVキャリアを理由に御堂静香に拒まれた経験がありますが、余命わずかな彼女とどうしても結ばれたいと懇願します。
#娼年
ニューヨークで開かれる北米最大の日本映画祭・JAPAN CUTSでの上映が決定している本作。IndieWire誌が選ぶ「JAPAN CUTSで観るべき5本」に選ばれました!
『娼年』という作品、リョウくんの優しさが、たくさんの方に届きますように。https://t.co/XJXqdUtaWT pic.twitter.com/wTAYTzC9VW— 『娼年』公式 (@shonen_movie) July 19, 2018
咲良の厳重な監視の元、ついに2人は結ばれるのでした。
そして、御堂静香は静かに息を引き取っていきます。
7年後を描いた『爽年』のあらすじ
リョウが娼夫になって7年。女性の声なき声に耳を傾け、心の奥底の欲望に寄り添いそれを開放するというスタイルは変わっていません。
もはやそれはリョウの天職ともいえる才能で、数々の女性を呪縛から解き放ち、生きる喜びを与えるのでした。
本作品で登場する女性は7人。それぞれに人には言えない性の悩みを持っています。
40歳を過ぎて処女を捨てようとするセリナ、父親のDVによって男性恐怖症となってしまったノン、アセクシュアルのミズホ、口の中が性感帯というバジル、50歳を過ぎて性を開放したノエル。
『娼年』にも登場した70歳を超えた老女は、7年間リョウによって女性としての喜びを与えられ、病床に至ってもリョウに癒されます。そして、静かに息を引き取るのでした。
そんなある日、咲良から「妊娠」が告げられます。仕事を抜きにした自由なセックスを時々楽しんでいた2人は、これを機に結婚します。
クラブにとって幸せなことばかりが続くとは限りません。突然の警察からの電話で、アズマが亡くなったと告げられます。
体を痛めつけられることが快感だったアズマに一体何があったのか。女性に首を絞められて亡くなっていました。
続編『逝年』『爽年』を読んだ感想
『娼年』の映画を見た方!小説かコミックで読んだ方!ぜひ、続編を読んでいただきたい!
『逝年』では「性同一性障害」や「AIDS」といったものにも踏み込んでいます。
『爽年』では、さらに性の悩みを解放できないで苦しんでいる女性たちが次々と登場し、ついにはアズマが…。
登場人物たちは、女性男性を問わず、自分の性を開放することができず、心に闇を抱えています。
何が正解なのかもわからない世界。
性にまつわる話は、私たちの生活と切り離すことができないにもかかわらず、どうしても人前で話すのはタブーとされがちです。
みんな呪縛から解放されて幸せになることだけを願っていた…、そしてリョウはただひたすら解放してあげたいと願っていた。そんな物語だと感じました。
本当は、松坂桃李さん主演で続編映画ができれば一番いいのでしょうが…、個人的には無理じゃないかなぁ…というか映像化しないでほしいと感じています。
『娼年』で描かれていた登場人物たちの性癖も、様々な形で相当インパクトがあるのですが、小説を読むより映像で見るとどうしてもセックスという行為自体を生々しく感じてしまいます。
性をテーマにした映像は、強烈なインパクトを残した一作で、世間に何かを投げかけることができれば充分なんじゃないかと。2作目3作目に走ると、見え方が変わってきてしまう気がします。
『娼年』は、演じる方も、見る方も、おなかいっぱいの衝撃的な作品だったので、続編はぜひ小説かコミックでお楽しみいただきたいと思います。
登場人物たちが自分の求める「性」「快楽」を楽しむ姿だけでなく、そこに至るまでの苦しみや違和感などにも目を向けると世界の見え方が違ってくるかも。
『逝年』はコミックまたは小説で
漫画には映画と違った独特のエロさがありますよ。コミック版は2巻完結。
【2022年6月7日時点の情報となります。 オフィシャルサイトにて必ず最新の情報をご確認ください。】
『逝 年』 | コミック版 | 小説版 |
U-NEXT | 477円/巻 | 440円 |
FOD PREMIUM | 434pt/巻 | – |
music.jp | 477円/巻 | 440円 |
amazon prime | 477円(Kindle版) | 440円(Kindle版) 473円(紙の文庫本) |
漫画全巻ドットコム | 477円/巻 | 440円 |
ebookjapan | 477円/巻 | 440円 |
まんが王国 | 434pt/巻 | – |
Booklive | 477円/巻 | 440円 |
Renta! | 434pt/巻 | – |
コミックシーモア | 477円/巻 | 440円 |
honto | 477円/巻 | 440円 |
ポイント購入は100pt購入に110円かかるので、同じ価格となります。
さらに続編『爽年』は小説で!
『爽年』にコミック版はありません。小説版でお楽しみください。
【2022年6月7日時点の情報となります。 オフィシャルサイトにて必ず最新の情報をご確認ください。】
『爽 年』 | 小説版 |
U-NEXT | 506円 |
music.jp | 506円 |
amazon prime | 506円(Kindle版) 550円(紙の文庫本) |
ebookjapan | 506円 |
Booklive | 506円 |
コミックシーモア | 506円 |
honto | 506円 |