
21世紀を代表するSF作家 ケン・リュウの短編小説『円弧(アーク)』が満を持しての映画化です。
永遠の命を得た女性リナは30歳から年をとらない体で100年以上も生き続けます。
もしかしたら、そう遠くない未来に訪れるかもしれない、不老不死。それを手に入れることができた時、人間は何を考え何を求めるのでしょうか。
私は世界に触れる…とはどういう意味なのでしょうか。
”死”というものが無くなってしまったら、果たして”生”はどんな意味をもつのでしょうか。
国内の映画賞を席巻した『蜂蜜と遠雷』の石川慶監督が芳根京子さんとともに紡いだ「人類初、永遠の命を得た女性の物語」です。
話題のキャストは?
リナ/セリ:芳根京子
人類初、永遠の命を手に入れる女性。リナの仕事は、遺体を生きたままの姿に保存する施術=プラスティネーションを行う「ボディワークス」です。
演じるに当たって、実力派の芳根京子さんが悩みに悩んだと言います。それほど死なない人間というのは想像が難しい存在ですね。
リナの孫・セリの二役を演じます。
エマ:寺島しのぶ
放浪していたリナにプラスティネーションの技術を教えた師。
エマ自身にも遺したい大切な人がいました。そのプラスティネーションが完成した時、エマは人生の幕を下ろします。
天音:岡田将生
エマの弟。プラスティネーションの技術を発展させ、ついに不老不死の技術を完成させます。そして、リナと永遠の愛を誓うのでした。
そして様々な理由で不老不死の処置を受けなかった人たちが、穏やかに最期の時を迎えられるような施設を作ろうと考えています。
岡田将生が芳根京子にプロポーズする場面も 『Arc アーク』本予告&ポスター公開#岡田将生 #芳根京子 #Arcアーク
https://t.co/8fuPqk8FWy— リアルサウンド映画部 (@realsound_m) April 28, 2021
利仁:小林薫
リナが捨てた息子。
芙美:風吹ジュン
利仁の妻で、末期の癌を患い療養ホーム「天音の庭」に入所してきます。
映画のあらすじは?
17才で出産するも、生まれたばかりの息子と別れ放浪生活を送っていたリナは、大手化粧品会社エターニティ社の責任者エマと出会い、「ボディワークス」という仕事に就きます。
「ボディワークス」とは、最愛の人を亡くした人々のために、遺体を生きたままの姿で保存できるように施術(プラスティネーション)するという仕事です。
エマの弟・天音は天才科学者で、姉と対立しながらプラスティネーションの技術を発展させて”不老不死”の研究を進めています。
リナは天音とともに”不老不死”の処置を受けて、30歳のままの体で永遠の命を得ます。
さらに、リナと天音は永遠の愛を誓い、2人の幸せは永遠に続いていくものと思われました。しかし…。天音は不老不死の体をもってしても打ち勝つことのできない病に倒れ、リナを残して亡くなりました。
リナは天音の子どもを産む決心をし、保存していた天音の精子を使って84歳のときに初めての子どもハルを出産します。
やがて”不老不死”は当たり前という世界がやってきて、人類は二分されていきます。
映画の見どころ
原作を文字だけで追っている時は、たとえ大切な人であっても死者を生きたままの状態で保存する「プラスティネーション」という施術を人々が望むものなのかどうか、いささか疑問でした。
ところがそこは映像の世界。実に美しく描かれています。もはや芸術の域に達しているので「死」とか「プラスティネーション」という作業になんらマイナスのイメージも罪悪感も感じることなく物語が進んでいきます。
そして近い将来、もしかしたら訪れるかもしれない”不老不死”の世界。
Arc(アーク)とは円弧のこと。生と死が一直線上の端と端に位置しているのではなく、円の一部で隣り合って存在していると説明されても、それさえも難しい…。
「死なない」という選択肢が存在しないために、一体それがどういうことなのか、何を考え何を目指して生きていけばいいのか、全てが未知数で想像さえもできません。
不老不死の命を得た人間は、無限にある時間を使って何をしたいのでしょう。やり残したことがない世界というのは…後悔の無い世界というのは、本当に幸せなのかな?
キャストの皆さんも口をそろえて「理解するのは難しかった」とおっしゃっていますが、最後には幸せな気持ちになりますよ。
映画『アーク』視聴方法は?
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【2023年8月6日時点の情報となります。 配信が終了している可能性がございますので、オフィシャルサイトにて必ず最新の情報をご確認ください。】
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