原作小説『わたしの幸せな結婚』あらすじ

「奇跡の和風シンデレラ・ストーリー!」と大絶賛されている顎木あくみさんの『わたしの幸せな結婚』。

小説は現在進行形ですが、漫画化、アニメ化、映画化、舞台(朗読劇)化とその勢いはとどまるところを知りません。

継母と異母妹に虐げられて育った斎森美世。異能の中でも名家中の名家、久堂家の清霞の元へ嫁ぐこととなりました。

久堂清霞といえば冷酷無慈悲と噂される人物。しかし、そんな清霞が美世に次第に心を開いていきます。

美世の持つ異能の秘密が明らかになってくると、世界はあらぬ方向へと動き始めます。

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最新6巻までのあらすじは?

斎森家は古来より鬼や妖とも呼ばれる「異形(いぎょう)」を討伐する「異能」を持ち、長く重用されてきた。

斎森家の長女として生まれた美世(みよ)だったが、母が亡くなり父・真一が再婚すると、継母の香乃子と3歳年下の異母妹の香耶(かや)は、美世を憎み嫌って使用人以下の扱いをした。

真一は香耶には辰石実の次男・幸次を婿に迎えることとし、美世には久堂清霞(くどうきよか)のところへ嫁に行くように決めた。美世19歳のときのことである。

久堂家は異能のなかでも名家中の名家で、爵位と莫大な財産を有していた。当主である清霞は帝大卒業後士官として働く27歳。

清霞は少佐として「対異特務小隊」という怪異に関係する案件に対応する部隊を率いていた。隊員は見鬼の才を有するものか、人知を超えた能力を操る異能者によって構成されている。

美世はたった一人で清霞の元を訪れた。清霞はとても美しい青年だった。

これまで数多の女性が清霞の嫁候補として訪れたが、清霞は冷酷無慈悲という噂でみんな3日ともたず逃げ出していた。

良家に生まれながら着るものも食べるものも満足に与えられず虐げられて生きてきた美世にとっては、使用人のゆり江はとても優しく、厳格だけど冷淡な訳ではない清霞との生活は決して息苦しいものではなかった。

清霞にとっても、これまでの鼻持ちならない金持の娘と違い、料理上手で謙虚すぎるくらいに謙虚な美世は守ってやりたい愛おしい存在となっていった。

斎森家も辰石家も美世が3日も持たず追い出されるものと期待していたのに、清霞が美世を婚約者と認めていることに不満は募る一方だ。

斎森真一と辰石実は美世を拉致したが、助けに来た清霞との異能の力は歴然。清霞は無事に美世を救い出し、斎森家は実が放った異能の炎で焼け落ちてしまった。

斎森家は没落し田舎へとひっこみ、香耶は奉公に出されることとなった。辰石実は責任をとって当主の座を退き長男の辰石一志が当主を引き継いだ。

清霞の隣にいても恥ずかしくない女性になりたくて、美世は淑女としての教育を受けたいと申し出た。清霞は姉の久堂葉月を先生に迎えることにした。

美世は異能を受け継いでいないと言われていたが、毎夜うなされている様子に清霞は異能の影を感じていた。

熱心に勉強していることも相まってか美世の体調はどんどん悪くなっているように見えた。

一方、清霞は『禁域』の中にある『オクツキ』が暴かれ、にわかに忙しくなっていた。『オクツキ』とは苦しみや憎しみを抱きながら死んでいった異能者の墓のことだ。

異能者の霊魂は死してなお強い力を持ち成仏できないことが多いため『オクツキ』に封じ込められている。それが暴かれたとなると一般人が危険にさらされることになりかねない。

清霞と帝国陸軍少将・大海渡征(おおかいとまさし)、辰石一志は、宮城(きゅうじょう)の皇太子・堯人(たかいひと)を訪れた。

堯人には天啓(未来予知)の異能があり、この度の任務は危険なものになると告げられた。

清霞の元には宮内省から鶴木新(つるぎあらた)という青年が派遣された。新によると霊の回収は7割ほどで、墓を暴いた犯人もわからないとのことだった。

そして更に、新は美世がフラフラになるほど体調がよくないことに言及し、清霞を責めた。美世の悪夢について調べていた清霞は鶴木という姓に引っかかるものがあり、美世を連れて新のいる「鶴木貿易」を訪れた。

新とともに現れた老人は美世を見るなり「澄美(すみ)に似ている」と、美世の母親の名前を口にした。鶴木とは仮の姓で、そこは美世の母・澄美が育った薄刃(うすば)家だった。

老人は澄美の父・義浪(よしろう)、新は美世の従兄だと言った。

薄刃家は人の精神に作用する特殊な異能を持つため、その存在を隠して生きながらえてきた。美世にはその血が流れており「夢見の力」…つまり、人の眠りの中に入り込み精神を操作したり洗脳したりする異能が備わっているという。

経営が傾いた「鶴木貿易」は、資金援助を受ける代わりに澄美を斎森家へ嫁にやった。悪用されることを怖れ澄美は美世の異能を封じたが、斎森家と共に封印は焼失し、異能の暴走により美世は毎晩悪夢を見るようになったということだ。

美世を返してほしいという新と異能対決をした清霞は戦いに敗れ、薄刃家の結界から追い出されることとなった。

『オクツキ』の霊により一般人の犠牲者が出たことにより、対異特務小隊が討伐に出ることなった。その戦いの中で清霞が倒れたことが薄刃家に知らされた。

どうしても清霞の元に行くと言ってきかない美世に、新は自分も付き添うと言った。

久堂家に着くと、そこには意識を失って横たわる清霞の姿があった。新は清霞が助かる方法が1つだけあると言った。美世は夢見の力を使って清霞の中に入り込み、怨念に飲み込まれた清霞の魂を探し出して助け出した。

美世は勉強の成果を確かめるため、大海渡少将が主催するパーティーに出席した。パーティーに参列していた堯人によると、澄美が斎森家に嫁に行ったことも『オクツキ』を暴いたのも新と清霞を戦わせたのも、全て薄刃家の力を恐れた帝が仕組んだことだったらしい。

美世が葉月と出かけている時に偶然出会った体調の悪そうな男性。驚いたことに清霞と葉月の父・久堂正清(ただきよ)だった。

正清は清霞と美世がうまくいっていることを知り邸宅に招待したいと言った。

父と、特に母・芙由(ふゆ)とうまくいっていない清霞は断固拒否したが、両親の暮らす別邸の周りで怪奇現象が起こっているという事案があり、調査を兼ねて行くことになった。

被害者が出たわけではないが、2本の長い角を持つ黒づくめの鬼の目撃情報が多発しているらしい。

美世と初めて顔を合わせた芙由はあからさまに嫌悪感を示し、見た目も頭も貧相だと罵り倒した。絶対に久堂家の嫁として認めないと。

美世のことが気になりながらも清霞は鬼の調査に向かった。目撃情報の多い村はずれの古い小屋には明らかに誰かが暮らしている形跡が残されていた。

床に落ちていた黒いマントには「逆さ盃と炎をまとった榊」の刺繍がされていた。帝に対する叛逆を企てる新興宗教集団が関係しているようだ。

別邸へと帰る清霞に黒いマントの男が襲いかかった。明らかに異能ではない。捕まえて尋問すると「異能心教」という名の集団の一員であることがわかった。

久堂家に村の青年が「鬼に食われた」と転がり込んできた。村では男たちが次々と鬼に襲われ凶暴化しているらしい。鬼は咬むことで鬼の魂の一部を人間に埋め込み憑依状態による異能を出現させていた。

清霞は村はずれの小屋に向かった。そこには明らかに異能者である黒づくめの大男がいた。

男は全ての人間が異能を持つことこそ理想の世界だという祖師である甘水直(うすいなおし)の教えを清霞に告げると姿を消した。

新によると、甘水直は薄刃家の分家の1人であり、澄美の婚約者候補だったらしい。澄美が斎森家に嫁ぐと離反して姿をくらませてしまったそうだ。

清霞と美世は帝都に帰ることになった。芙由はしつこく美世に嫌味を言い続けていたが、帰るときには自分が大事に使っていたという白いレースのリボンをくれた。

帝都に帰り着くと甘水直が姿を現した。甘水直は美世のことを「我が娘」と呼び「必ず迎えにいく」と言った。美世の持つ「夢見の力」は、甘水直と言えど喉から手が出るほど欲しい能力なのだ。

「異能心教」討伐に向かった対異特務小隊の部隊も壊滅的な被害を受け、清霞の右腕である五道佳斗(ごどうよしと)も瀕死の状態に陥った。

美世は清霞の勤務する対異特務小隊の屯所に一緒に出勤して過ごすことになった。そこで美世の護衛を任されたのは女性軍人の陣之内薫子(かおるこ)。かつて清霞と共に働いていたこともあり清霞とは親し気だ。

初めて気軽に話せる女性の友達ができたと喜び半分、薫子が清霞の婚約者候補だったことを知って嫉妬半分…。美世の心は複雑だった。

帝が異能心教の一味によって連れ去らわれたという情報がもたらされ清霞が出動してしまうと、待ってましたとばかりに甘水直が美世の前に姿を現した。結界が破られたのは屯所内に裏切り者がいたからだった。

危ういところで罠に気付いた清霞が戻ってきて、美世は難を逃れた。甘水直に加担したとして薫子は懲罰を受けることになった。

もはや甘水直の力は軍内部にまで入り込み、軍は完全に掌握されているようだ。美世は堯人と共に宮城で匿われることになった。

美世の夢の中に甘水直が現れて言った。美世を手に入れるために清霞に手をかけると…。

宮城に軍服集団がやってきた。その先頭に立っていたのは新だった。新は清霞の罪状を読み上げると、清霞に手錠をかけ牢獄へと連れて行った。

何とかして清霞を助けるすべはないかと軍本部の前までやってきた美世の前に10歳くらいの美しい少年が現れた。

少年はあらかじめ清霞が用意しておいた式で、清霞の異能によって動かされている。少年は少年時代の清霞とそっくりだった。

衝動的な行動では清霞は救えないと、美世は少年と薄刃家に向かい情報収集することにした。

義浪は幼い頃から手が付けられないほどの問題児だった直は澄美にだけは心を開いていた。将来2人は結婚して薄刃家を継ぐものと誰もが思っていた時、帝の策略により澄美は斎森家に嫁ぐことになった。怒った直は家を出て行ってしまった。

薄刃家に残る「夢見の巫女」の手記を読みあさり美世は少しずつ夢見の力を解き放っていった。

五道と一志と合流した美世は、清霞を助けるために軍本部へと侵入した。清霞にたどり着く道筋は美世がすでに夢で見ていた。

清霞を助け出した美世と一志は直と新と対峙することになった。床に無残な姿で転がされている老人は帝だ。

美世は澄美の力を借りて説得したが、直は全く聞く耳を持たなかった。清霞と一志が直と新に向かって駆け出した瞬間、新は引き金を引いた。

新が撃った弾は直の額を撃ち抜いていた。直がとっさに放った短刀は新に刺さっていたが、新は一命を取りとめた。

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