半自叙伝『さかなクンの一魚一会~まいにち夢中な人生!』あらすじは?

かわいいハコフグの帽子を被ったさかな博士のさかなクンがついに自叙伝を刊行しました。しかも、それがのんさん主演で映画『さかなのこ』になります!

留まることを知らないあふれんばかりの「さかな愛」は一体いつから?どんな風にして今に至ってるの?

気になるさかなクンのことが丸ごとわかります!そしてさかなクンを育てたお母さんの大きさに心を持っていかれます。

好きであり続けることはこんなにも素晴らしい!

子どもたちにも読んでほしいけど、子育て真っ最中のお母さんにぜひ読んでほしい一冊です!

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『一魚一会…』あらすじは?

さかなクンはとにかく好きになったら止まらない!幼い頃から絵を描くことが大好きで、気に入った遊びとなると一心不乱にそればかりをやり続ける子どもでした。

最初、好きになったのはトラック。「はたらくじどうしゃ」の絵本はボロボロになるまでながめ倒し、いろんな種類のトラックの絵を描きまくっていました。

小学生になるとトラックだけではなく「ゲゲゲの鬼太郎」に夢中になり、妖怪の絵ばかり描いていました。

小学2年生のある日のこと、さかなクンが机の上に置きっぱなしにしていたノートに友達が落書きをしていました。

そこに描かれていたのは、丸い頭に何本も足がある不思議な生物。口からは黒いものをモクモク噴射しています。今まで感じたことのない衝撃を受けました。

放課後、この生物が何なのか気になって仕方がなかったさかなクンは図書室で片っ端から図鑑を見ていきました。

なんと!その生き物はタコ!え?あのたこ焼きのタコ?

当たり前のように食べていたタコはこんな姿をしていたんだと知ると、今度は実物を見たくてたまりません。

学校の帰りに近所の魚屋さんにいくと、ショーケースの中に本物のタコがいました。

自分のお小遣いではとても買えないと諦めましたが、お母さんがイイダコという小さなタコを買ってくれました。

それ以来頭の中はタコだらけになりました。お母さんは毎日タコ料理を出してくれました。

タコの絵ばかり描いている僕を見て、友達が「おじいちゃんはタコ獲り名人だ」と言ってさかなクンを一緒におじいちゃんちに連れていってくれました。

ところがおじいちゃんはタコを釣り上げるやいなや、タコの胴体をひっくり返すと内臓をブチブチと引きちぎり始めました。タコは食べるために釣るのだということを知った衝撃の出来事でした。

夏休みには千葉のいとこの家に遊びに行き、毎日岩場でタコを探しました。そしてついに岩陰に潜むタコと大格闘の末、自分の力で生きたタコをゲットしました。

タコを飼う!と息巻いたものの、疲れて眠ってしまっている間にバケツの中のタコは死んでしまいました。

母は毎週のようにさかなクンを水族館に連れて行ってくれました。タコの水槽にへばり付いていても、タコ壺の中に身を潜めているタコが姿を現すことはめったにありません。

意気消沈するさかなクンに、母は魚の写真がいっぱい並んだ下敷きを買ってくれました。1匹の魚がさかなクンの目を捕らえて離しませんでした。

それは顔がやけに長くておちょぼ口の「ウマヅラハギ」でした。さかなクンは一気に「おさかなライフ」へと突入していきました。

割烹料理屋さんの店先の大きな水槽でウマヅラハギを見つけたさかなクンは、母に頼んでウマヅラハギを買ってもらうことにしました。もちろん飼うためです。

「ウマヅラハギをください」と元気よくお願いして待っていると、目の前に出てきたのは綺麗に姿造りにされたウマヅラハギでした。

しかし、泣きながら食べたウマヅラハギはこれまでに味わったことがないくらい美味でした。それ以来、さかなクンは魚を観察するのと同じくらい魚を料理することにものめり込んでいきました。

家でも学校でも魚の図鑑を眺め、魚の絵ばかり描いているさかなクン。家庭訪問では先生から「学校の勉強もきちんとやるように指導してください」と言われました。

その時母が返した言葉は「あの子は魚が好きで、絵を描くことが大好きなんです。だからそれでいいんです。」

母はいつでもさかなクンの背中を押してくれる存在でした。魚屋で気になったお魚は丸ごと買ってくれて、絵を書いた後は家族で美味しくいただきました。

自分で釣ってきたハゼや熱帯魚屋さんで買ってきた魚を飼うようになって、今度は魚の生態についても猛勉強が始まりました。図書館通いも日常になっていきました。

6年生になると、自分で調べたことを自由にまとめる「家庭学習」が日曜日の宿題となりました。さかなクンの「家庭学習」はもちろんお魚!

その「家庭学習」が職員室で話題になり、引きのばして印刷したものを「ミーボ―新聞」として廊下に張り出してもらえることになりました。

たくさんの人が楽しんでくれている姿を見て、さかなクンは絵をもっと細かく丁寧に描くことを、魚が一番魅力的に見えるように描くことを意識するようになりました。

中学生になったさかなクンは、友達に誘われた「吹奏楽部」を「水槽学部」と勘違いして部活動の見学に訪れました。勘違いから始まった「吹奏楽部」でしたがトロンボーンという楽器に魅了されのめり込んでいきました。

毎日部活の練習に明け暮れ、図鑑を眺めては魚の絵を描いて、休みの日には釣りと魚屋さんめぐり。勉強の入り込むすきまはこれっぽっちもありませんでした。

中学3年生のときには、漁師をしているおじいちゃんの網にかかったと1年生の生徒が学校に持ってきたカブトガニの世話を仲間たちと引き受けることになりました。

ところがカブトガニはそれから間もなくして死んでしまいました。さかなクンはもう一度カブトガニを送ってもらえないか1年生の男の子のおじいちゃんに頼んでみました。

今度はつがいのカブトガニを世話することになりました。ある日水槽をのぞくと、トウモロコシのような…BB弾のような…黄色い粒がたくさん転がっていました。

いろんな水族館に電話してカブトガニの卵のお世話のしかたを教えてもらい、無事に赤ちゃんを誕生させることができました。。中学生がカブトガニの人工孵化に成功したと地元の新聞にも取材してもらいました。

地元で有名になったさかなクンは、ある日突然ヤンキー集団につかまり「本当に魚っておもしれえのか」と聞かれました。なりゆきから一緒に釣りに行くことになり、釣りを堪能したヤンキーたちとも仲良くなりました。

高校生になると「吹奏楽部」がないと諦めていたのに、音楽好きの先生にバスクラリネットの魅力を語ったことがきっかけで、小さな小さな吹奏楽部に入部しました。

母は貯金をはたいてさかなクンにバスクラリネットを買ってくれました。

友達に誘われて行った魚屋のバイトでは、基本的な魚の扱い方も知らず毎日社長に怒鳴られていました。けれどそこでお魚のプロがやっていることをたくさん学びました。

高校2年生の時、TVチャンピオンという番組の「第2回全国魚通選手権」をテレビで見て、どうしても出てみたいという思いが押さえきれず、番組にハガキを出しました。

予選を勝ち抜き「第3回全国魚通選手権」に出場できることになりましたが、健闘むなしく準優勝に終わりました。

テレビ局には「あの高校生をもう一度出してほしい」という電話や手紙がたくさん届いたそうで、さかなクンは「第4回全国魚通選手権」に出場することになりました。

母だけでなく近所の魚屋さんやお寿司屋さんも協力してくれて、珍しい魚の特徴や調理方法なども詳しく教えてもらいました。2歳年上の兄はアルバイト代で高級フランチの店に連れて行ってくれました。

その甲斐あって、さかなクンは「第4回全国魚通選手権」で見事優勝しました。その後は5連覇を続けました。

高校卒業後の進路を決めるときになって、これまで全く勉強をしてこなかったせいで大学には行けないことがわかりました。さかなクンは専門学校の「アニマルケア科」に進むことになりました。

楽しみにしていた「水族館実習」では、水族館の裏方の仕事の厳しさを嫌というほど思い知らされ、自分には向いていないことがわかりました。

熱帯魚屋さんやお寿司屋さんでもバイトしてみましたが、どれも自分が思い描いている理想とは違う気がして定職に就くには至りませんでした。

お寿司屋さんの大将に「壁一面に描いてよ」と言われ描いた絵は地元でも評判になり、魚の絵を描く仕事が舞い込んでくるようになりました。

そしてテレビ局から「さかなクンの生活を取材したい」と連絡があり、30分のドキュメンタリー番組として放送されることになりました。

その番組を見たある会社から全面的な支援を受けることになり、お魚専門のイラストレーター「さかなクン」が誕生しました。

可愛いハコフグの帽子を被ってテレビにも出るようになりました。お魚の魅力を伝える仕事がどんどん広がっていきました。

千葉県館山市に移り住んでからは地元の漁師さんの漁にも同行させてもらうようになりました。そこで知り合った学生さんがなんと子どもの頃からあこがれ続けていた「東京水産大学」の学生でした。

東京水産大学の先生方もさかなクンのことを知ってくれていて、さかなクンと東京水産大学との交流が始まりました。

2006年、さかなクンは東京水産大学と東京商船大学が統合した東京海洋大学の客員助教授に就任しました。大学にも行けなかったのに、小学校の卒業文集で書いた夢が現実になりました。

中学生で始めた音楽は今でも続けています。山梨県西湖でのクニマス再発見に貢献したり内閣総理大臣賞を受賞した功績で、東京海洋大学から名誉博士号が授与されました。

お魚を調べて、お魚の絵を描いて、お魚の魅力をみんなに伝えたい…さかなクンは今、幼い頃から思い描いてきた未来にいるのです。

『一魚一会…』を読んだ感想

好きなものを愛しつづけ、好きなことをやり続けて、自分の人生そのものにしてしまったさかなクン。

魚を「お魚さん」と呼び、「ハコフグちゃん」「ウマヅラハギちゃん」と”さん”や”ちゃん”付けで呼ぶさかなクンを、私はずっと素晴らしい人柄だと感じていました。

そんなさかなクンという人物の魅力と秘密がぎっしり詰まった自叙伝でした。

さかなクン自身にも惹かれますが、やっぱり一番心をとらえて離さないのはさかなクンのお母さんの存在です!

子どもの好きなことをやらせてあげたいと思っても、ここまで徹底的に我が子を信じて応援できるお母さんってなかなかいないと思います。

「学校の勉強もきちんとやるように指導してください」と言われて「それでいいんです」なんて私だったら言えない…。魚の勉強も学校の勉強も、両方一生懸命やろうね、となるのがごく一般的なおかあさんの対応でしょう。

毎週のように水族館に連れて行ってくれて、タコの水槽から一日中離れなくても何も言わずに付き合ってくれる。さかなクンが「飼いたい」と言ったら、失敗することがわかっていてもやらせてくれる。

学校の成績が悪すぎてお父さんにカミナリを落とされても「大丈夫よ。命がとられるわけじゃないんだから」とさかなクンにささやきかけるお母さんは、無敵としか言いようがありません。

さかなクンの人柄やお魚愛は、お母さんからさかなクンに注がれた愛情そのものなんですね。

子育て真っ最中のお母さんにはぜひ読んでいただきたいな!

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2022年8月19日時点の情報となります。 オフィシャルサイトにて必ず最新の情報をご確認ください。

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