映画『真夜中乙女戦争』原作と違う結末とキスシーン(ネタバレ)

売り切れ続出で話題のFさんによる小説『真夜中乙女戦争』が実写化されます。

破滅的な主人公”私”を演じるのはKing&Princeの永瀬廉さん。これまでの永瀬廉のイメージを覆す問題作です。

Fさんといえば、紡ぐ言葉の一つ一つが、いろんな角度で心の琴線に触れてくるので、若者を中心に圧倒的な支持を得ている、今大注目の作家です。

そんなFさんの作品の中でも、この『真夜中乙女戦争』はかなりえげつない角度で刺さってくる衝撃作。

それを映像化するのはかなりハードルが高かったのではないかと思いますが、二宮監督はあくまでも「かっこよさ」にこだわっています!

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注目のキャスト

私:永瀬廉

神戸から東京の大学に進学した私。初めは結構ダサダサのれんくんが、”黒服”と出会ったことで次第に洗練されたカッコイイ男に変身していきます。

現場を見学した原作者のFさんの第一印象は「まつ毛長っ!」

先輩:池田エライザ

私が入る”かくれんぼサークル”の4年生の先輩。凛々しく聡明な先輩に、私はあっという間にとりこになってしまいます。

エライザさん曰く「情けなく恥ずかしい姿を見せるほどに魅力と美しさが増していく女性」です。

黒服:柄本佑

私が巻き込まれることになる「真夜中乙女戦争(東京破壊計画)」の首謀者。危険極まりない謎の男。

映画のあらすじは?

東京の大学に進学したものの、友達も恋人もおらず夢も趣味もなく、ひたすら退屈で無気力な日々を送る私。挙句の果てに家庭教師のバイトもクビ。

教授に授業料を払う価値のある授業をしてほしいと抗議してみるも、教授からは切れられる始末。

真夜中の日雇いバイトの帰り道、東京タワーを眺めるのが日課の”私”に対し、同じ高校だった佐藤は早くもリア充の大学生活を始めているようだった。

”かくれんぼサークル”に入ろうと行くと、面接をしてくれたのは美しい女性の”先輩”だった。街の中でかくれんぼをしている時、ゴミ箱の中に隠れた”私”が不審者として警備員に連れて行かれそうになったときに助けてくれたのも”先輩”だった。

そんな中、謎の男”黒服”と運命の出会いを果たした。キャンパス内の灰皿にオイルを注ぐ黒い服を着た男を目撃した”私”は、”黒服”を追いかけた。

退屈を持て余す黒服と私は、廃墟に作った”映画館”で真夜中の映画鑑賞をし、他愛ない悪戯を繰り返していた。

セクハラやパワハラ、DVを受けている人、3浪3留の学生、警察官に元財務相職員…。いずれも世の中に不満を抱き、現状を壊したい人間が集まるようになり、同志は次第に増えていった。

映画館はアジトと化し、同志は「TEAM常連」として活動するようになっていった。

大学のサーバーを乗っ取ったり、1日おきに花火を打ち上げたりし、100万人のSNSのデータを消したりとやることがどんどん過激になっていき、その活動はいたずらの域を超える破壊活動へと変わっていった。

そしてついにTEAM常連は「真夜中乙女戦争」=「東京破壊計画」という破壊行為へ着手することになった。

一方で”先輩”は数々の悪意のあるいたずらが誰によるものなのか、確かめようとしていた。

”先輩”とだんだんと距離を近づけていき、恋をしてしまった”私”。”先輩”の身にも危険が迫っていることを知った”私”が最後に選ぶのは、”恋”?それとも”破壊”?

映画の見どころは?

原作者のFさんは「永瀬廉さんには、ダークに、血まみれになっていただかねばなりません。」と不穏なコメントを寄せています。

Fさんの期待通り、”私”は血まみれになりますよ。

主人公の”私”のように、何もかもがうまくいかない時には世の中を破壊したい衝動にかられ、美しい女性と恋に落ちたいと願うことは誰にでもあることだと思います。

すごーく胸をえぐられるくらい過激なんだけど、ちょっとうらやましいというか共感してしまう不思議な物語でした。

抽象的に描かれた原作と違って、映画でははっきりとした結末が描かれます。そして注目のキスシーンには衝撃の展開が!

画面が回転したりぐる~っと回ったり、とにかく映像の取り方が印象的で効果的なのも引き込まれていきましたね。最後まで素敵な映画でした。

廃墟に住む白猫。↓名前はビーツ。原作の白猫は名前がありませんが、映画の猫ちゃんは何だか高級そうで名前まであるのね。

原作と違う結末とキスシーンの行方は?

ここから先は大いにネタバレを含みます。まだ映画を見ていない方はご注意ください!

原作と異なる結末とは?
原作で”黒服”は、あくまでも”私”の中の破壊欲求が作り上げた人物のようで、実際にいるのか幻なのかわからない描かれ方をしています。むしろ幻想色の方が強いくらい。

それに比べて映画の”黒服”は現実感たっぷりに描かれています。虚無感しか抱えていなくて大学に通うためのお金もカツカツの状態の”私”とは真逆で、過激なことを目の前でやり遂げて、それを実行するだけの資金はふんだんにあるという人物。

”私”が心惹かれて傾倒していくのも当然のような気がします。

原作でははっきりと”黒服”とは決別できない”私”ですが、映画では”破壊”ではなく”恋”を選び”黒服”とは決別します。

その別れ方が衝撃的すぎて、度肝を抜かれました!

「真夜中乙女戦争」が実行に移されて、東京中が火の海になるとき、原作では”私”が東京タワーで”黒服“と対峙することになるのですが、映画では”先輩”が東京タワーを訪れて火の海と化す東京を見ている姿が幻想的に描かれています。

衝撃のキスシーンは?
”私”と”先輩”のキスシーンは原作でも描かれていたので予想の範囲内でしたが、もう1つ原作には描かれていない衝撃的なキスシーンがありました。

”私”と”黒服”のキスシーンです。

”破壊”の象徴である”黒服”と、”恋”の象徴である”先輩”。どちらも”私”が追い求めていた幻で、のめり込んでいくには十分な存在なのでした。

”黒服”との決別
TEAM常連の過激極まりない手が”先輩”に及びそうになり、”私”は”黒服”ではなく”先輩”を選ぶことを決意します。

”破壊”ではなく”恋”を選んだのでした。

アジトで”黒服”と対峙した”私”。”黒服”にキスをすると、持っていたナイフで”黒服”を刺しました。

”黒服”を殺しても走り始めてしまった「真夜中乙女戦争」を食い止めることはできません。それでも”私”は”先輩”を選んでケジメをつけたかったのでしょうね。

”黒服”がこういう結末になることをあらかじめ予測していたことも、なんだかせつなくてグッとくるシーンでした。

主題歌 ビリー・アイリッシュ『Happier Than Ever』

エモーショナルな歌声が、映画にぴったりですね。

映画『真夜中乙女戦争』視聴方法は?

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