映画『禁じられた遊び』原作小説の衝撃のあらすじとネタバレ

愛する妻の美雪と息子の春翔のために郊外にマイホームを購入した伊原直人。絵に描いたような幸せな日々が続くはずだった。

そんな矢先、美雪が交通事故で亡くなってしまった。

春翔は「ママを生き返らせる」と言って、美雪のちぎれた指を庭に埋めて毎日呪文を唱え始めた。

奇怪な出来事が起こるようになり、その現象はかつて直人に好意を持っていた倉沢比呂子にも及び始める。

この世に残った美雪の怨念によるものなのか。物語は衝撃の結末へと向かっていく。

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原作小説『禁じられた遊び』のあらすじ

伊原直人は美しい妻の美雪と可愛い5歳の息子・春翔(はると)のために郊外に一戸建てを買った。

山を切り崩して開発された宅地に、今はまだまばらにしか家はない。

この家は直人が会社の部下であった倉沢比呂子に心惹かれ美雪を傷つけてしまった贖罪のために買った物だ。

庭で春翔が、トカゲの切れた尻尾がピクピク動くことに興味を持ったのを見て、直人はちょっとからかってみたくなった。

トカゲの尻尾を土に埋めて、毎日水をやって呪文を唱えると尻尾からトカゲが生えてくると言うと、春翔は毎日水をやり呪文を唱え続けた。

翌週、直人はトカゲを捕まえ、春翔がトカゲの尻尾を埋めた場所にこっそり埋めた。

春翔と一緒に掘ってみると、トカゲが元気よく飛び出してどこかへ逃げて行った。

柴犬のポチも家族に迎え、この家に引っ越してからの直人と美雪の関係は良好で、直人は幸せだと感じていた。

そんなある日、直人の職場に警察から電話がかかってきた。美雪が居眠り運転のトラックにはねられて亡くなったと言う。

春翔は奇跡的にかすり傷一つない状態だったが、ショックのせいか一言も喋らない。

家に帰ると、春翔は突然庭に走っていき、直人に手を差し出した。春翔の小さな手には美雪のちぎれた指が握られていた。

トカゲにしたように、美雪の指を庭に埋めて水をやり呪文を唱え続ける春翔を、直人は止めることができなかった。

そして、不思議なことに美雪の指を埋めた場所は日に日に盛り上がってきていた。

倉沢比呂子は直人の部下として勤めていた会社を辞めて、今はフリーのビデオカメラマンとして働いていた。

 3年前身の回りに怪奇現象が起こり続け、精神を壊し引きこもっていたときに、大学の写真サークルの先輩・草間英二が比呂子をテレビの世界に引き入れてくれたのだった。

何事もない平穏な日々を取り戻し、そんな生活が続いていくと思っていたのに、ある日突然、またしても比呂子の身に怪奇現象が起こり始めた。

かつて起こっていた怪奇現象は、直人に思いを寄せていた比呂子に妻の美雪が抱いた怨念が原因だった。

胸騒ぎがして、比呂子は直人の勤務している会社の前で待ち伏せしていると、そこに現れたのは青白くやせこけ、生気のない直人の姿だった。

比呂子はかつての同僚・平丘麻耶を呼び出して、直人の妻・美雪が交通事故で亡くなった事実を知った。美雪が死んだ今、なぜまた比呂子の身に…。

テレビの取材で霊能力者の大門謙信に会ったとき、比呂子は突然大門から「邪悪なものが憑いている」と言われた。

霊能者なんて信じないと思っていた比呂子だったが、相変わらず怪奇現象が続く。若手ディレクターの柏原亮次から大門の元を訪ねるように促され、比呂子は半信半疑ながらも一度訪ねてみることにした。

比呂子は大門が住職を務める寺を訪ね、無数のお札が貼り付けられた屋敷にテレビカメラを携えて入っていった。

大門は、比呂子に憑いているのは生と死の狭間で迷っているものだと言った。理性も心もない感情だけの存在…。

大門が比呂子の手を包み込み、その正体を見極めようとしたその時、突然風が吹き炎が燃え上がった。

大門がこれまでに出会ったことのないほどの邪悪な念が存在しているようだ。そしてその怨念は霊能者を支配していった。

比呂子に襲いかかろうとする大門から逃げて玄関にたどり着くと、そこには大門の弟子の黒崎邦明が日本刀を持って立っていた。

万事休すかと思われたが、黒崎の目が大門を捕らえていることに気付き、比呂子はとっさにビデオカメラの電源を入れて全てを記録し始めた。

黒崎は日本刀で大門の体を貫くと、今度は自分の首を斬り落としたのだった。

比呂子はもう逃げないと決心し、直人を訪ねることにした。開発途中で放り出された宅地にポツンと建つ直人の家は、裏山から切ってきた木を組み合わせたような4メートルはある異様な塀で覆われていた。まるで何かを隠すかのように…。

比呂子はビデオカメラを持って直人の家に入っていったが、少し話しただけで直人は比呂子を追い返した。

結局想いを伝え合うことはなかったけれど、比呂子が直人に想いを寄せていた時、直人も美雪とは正反対の性格の比呂子に心惹かれていたのだった。

美雪には幼い頃から不思議な力があったことを知っていた直人は、比呂子の身の回りに起こる怪奇現象が美雪の怨念によるものだと確信しながら、比呂子を突き放し逃げたのだった。

この家に比呂子がいることを、美雪が許すわけがないと直人は感じていた。

その夜、美雪は直人の前に現れた。庭の小さな山の中から這い出してきた美しい姿の美雪…。ところが完全に再生しきっていない美雪の体は端々から崩れていき怖ろしい腐敗臭を漂わせていった。

比呂子は自分が撮影した直人の家の様子をテレビ局の編集室でチェックした。そこには庭の盛り上がった土の間から見つめる目が映っていた。

逃げずに闘うことを決意した比呂子だったが、一人で抱えきれず、力になりたいと言ってくれた柏原に全てを話すことにした。

徹夜で収録していた霊能番組で、死んだはずの霊能者がスタジオに現れて怪奇現象を起こしたのを目の当たりにし、柏原はスタジオを飛び出し比呂子の元へと急いだ。

比呂子の部屋には結婚間近だと言っていた麻耶が訪ねてきていた。麻耶は婚約者が自分以外の女性を愛しているようだと、嫉妬に狂っていた。

「許さない。殺してやる。」とつぶやく麻耶の目は明らかに比呂子を捕らえていた。包丁を握りしめた麻耶が比呂子に襲いかかってきた。美雪に操られている…。

間一髪のところで柏原が到着し比呂子は事なきを得たが、柏原が大けがを負った。2人がかりで麻耶を押さえつけたところで夜が明けた。麻耶はぐったりと動かなくなった。

美雪の力は比呂子だけではなく比呂子の周りの人間にまで及んでいる…、しかし太陽が昇っている間はその力が及ばないとわかり、比呂子は直人の家へと急いだ。

直人の家に着くと、直人の両親が春翔とポチを連れて車で去っていくところだった。今、家には直人しかいない。比呂子は家に入っていった。

怪奇現象が起こっていることを直人も認識していた。美雪の体を滅ぼすしかないと訴える比呂子。しかし、直人は一切同意しない。直人に首を絞められ比呂子は意識を失った。

比呂子が目を覚ますと、夕暮れだった。もう時間がない…。しかし比呂子の手足はビニール紐で拘束されていた。

直人は美雪を安らかに眠りにつかせるのは自分の務めだと言って、鎌を持って庭に出ていった。すると土の中からすすり泣く声が聞こえてきた。

直人が鎌を落とし崩れ落ちると、土の中から白いものが姿を現した。美雪だった。

美雪の体は美しい姿になったかと思うと腐って溶けていく…再生と腐敗をくり返していた。

比呂子は持っていたライターの火で紐を焼き切ると、直人の足首をつかんでいた美雪の手をショベルでたたき切り、直人を連れて家から飛び出した。

車のエンジンがかからない。2人は森の中に逃げ込んだ。森の中で見つけた古い神社の中に隠れていたが、ついには美雪に見つけられてしまった。美雪の体は相変わらず再生と腐敗をくり返している…。

社の中で見つけた石の短剣を美雪の体に突き立てたが、短剣はするりと抜け体にあいた穴はまた塞がっていった。太陽が昇るまで逃げ続けるしかないのか。

斜面を転がり落ちた直人と比呂子は線路のある場所に出た。轟音が響き貨物列車が近づいてきた。

直人と比呂子は線路に脇に転がり出たが、美雪の体は列車にはねられ単なる肉片と化し、やがて腐敗していった。

土へと還っていった体は朝日が昇ると二度と再生することはないだろう。

直人の家を後にして、比呂子は車を走らせ帰路についた。スピードが出すぎている気がしてブレーキを踏もうとしたが、何かが邪魔している。

見ると足元には比呂子がたたき切った美雪の手首があった。美雪の手首がアクセルを踏み込み、比呂子の車はガードレールを突き破って斜面を落ちていった。

降り積もった落ち葉がクッションになって一命は取りとめたものの、脚が折れたようで動くことができない。美雪の手首は比呂子の体を這い上り首元までくると、比呂子の首を締めあげ始めた。

もうダメだと思ったその時、木々の間から朝日が差し込んできた。美雪の手首は力なく落ち、比呂子は気を失った。

比呂子が気が付くと麻耶に脇腹を刺され救急車で運ばれたはずの柏原がいた。病院を抜け出し、車に付けていた無線機のGPS機能を使って比呂子を助けにきてくれたのだった。

比呂子は、太陽の日の当たらない直人の家では美雪の肉片からまた再生が始まるのではないかと思い、柏原の車で直人の家に向かった。

自宅に戻った直人は、全てが終わったと思っていたのに、そうではないことを認識していた。庭には小さな土の盛り上がりが無数にできていた。手首をたたき切ったときに飛び散った肉片から美雪が再生しようとしているのだ。

直人が庭に灯油をまき火をつけようとすると、「何してるの」と声がした。両親に連れて行ってもらったはずの春翔がそこにいた。

春翔が呪文を唱え始めると辺りを真っ黒な雲が覆い始めた。突然轟音が響いた。直人の家に雷が落ちたのだ。火の粉が降り注ぎ、直人の家はあっという間に炎に包まれてしまった。

そして直人の目の前で春翔は落雷の一撃を受けた。

比呂子が直人の家に着いたとき、直人が燃え盛る自宅の裏に倒れていた。意識を取り戻した直人は、炎の中にいる春翔を助けに行こうとしたが全てはもう遅かった。

そして、物語の結末は?

ここから先は大いにネタバレを含みますので、知りたくない方は【+ボタン】を開かないでね。

物語の結末
春翔が「ママをいじめるパパを許さない」と言うのを聞いて、直人は理解した。全ては春翔の仕業だったのだ。春翔には美雪の力が遺伝していて、美雪の負の感情を受け止め増幅させていたのだった。

燃え盛る自宅から火だるまになってポチが駆け出してきた。ポチは直人の元にたどり着くと息絶えた。

ポチの口には青い布にくるまれた小さな肉片があった。炎の中から春翔を助けようとして、体に噛みついて引きずろうとしたんだろう。

それを手にした直人の眼の色が変わったことを、比呂子は見逃さなかった。

直人は春翔の肉片を庭の片隅に埋めた。

庭に灯油がまかれていたことと言動がおかしいことから、直人は措置入院させられた。

直人の不起訴が決定し措置入院も解除された日、比呂子は直人の家があった場所へと向かった。直人の家は取り壊されることもなく、焼け焦げた無残な姿のままだった。

家の裏へまわると、思った通り直人が春翔の肉片を埋めた場所にうずくまって呪文を唱えていた。

その姿を見て、比呂子は声を掛けることもできず、その場で立ちつくした。

『禁じられた遊び』の感想

ただひたすら怖かった…というか、気持ち悪かったというか…。小説だから文字しかないはずのに。

「愛」はある一線を越えると「狂気」に変わるということは知っていましたが、ここまでくると、もう「愛」とは呼べないんじゃない?というレベルです。

夫を偏愛する美雪、母親を失った春翔、愛する妻をと息子を失った直人、一生懸命感情移入しようと試みてみましたが…無理でしたぁぁぁ。私が薄情なのかな。

ある日突然命を失われると、死んだ人間にも残された人間にもこんなにも強い執念が湧いてくるものなのでしょうか。

霊感がある人が取り入られやすいという一節を読んで、本当か嘘かはわからないけど、とにかく霊感がなくてよかったと心底思ってしまいました。

女の怨念とはまことに怖ろしや…

実写映画化してしまうですって?しかも中田秀夫監督ですって?もうリアルすぎて怖いの決まってるやん。

基本的にホラーは「嘘話」と割り切って見るので怖くないんだけど、この映像はだいぶえげつない気がする。でも、美雪を誰が演じるのかは興味津々…。

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