映画『明け方の若者たち』最高のキャストで描く優しく切ない青春

私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?

あざとさ全開のこんな誘い文句のメッセージが来たら、あなたはどうしますか?

一目ぼれした<彼女>からメッセージを受け取った<僕>は、決してはまるまいと思った沼にはまり込み、5年という人生で最も愛おしく美しいとも思える歳月を過ごしました。

仕事で思い通りにいかないことが多くても、<彼女>や親友と飲んで怠惰で無責任に迎える朝は、ただ美しかった…。

そんな日がずっと続けばよかったのに。

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珠玉のキャスト

僕:北村匠海

女性と付き合うことにも社会に出ることにも、まだまだ夢多き大学4年生。でも世の中そんなに甘くはなかった…。

仕事で壁にぶち当たっても<彼女>さえいてくれれば…それだけでよかったのに。

彼女:黒島結菜

<僕>の前に突然現れた理想ドストライクの女性。

古賀尚人:井上祐貴

同期で入社し後に親友となる頼りになる青年。

映画のあらすじは?

大学4年生の<僕>は、就職が決まった者だけが参加できる「勝ち組飲み」で、誰とも交わろうとせずに、ただそこにいるだけの<彼女>を見つけた。

「携帯電話をなくしたから、かけて」と言う番号にかけると、<彼女>の携帯電話はポケットの中から出てきた。

足早に帰っていく<彼女>をなんとなく見送って一人で飲んでいると、そこに1通のメッセージが…。

私と飲んだ方が、楽しいかもよ笑?

それが<僕>と<彼女>の始まりだった。「楽しいこと全部やっとかないと」という<彼女>と、色とりどりの時間を過ごし、どんどん<彼女>の沼へとはまっていく<僕>。

やがて大学を卒業した<僕>は、なんとなく希望の業界で働き始めましたが、自分が希望する仕事などさせてもらえるはずもなく、ただ悶々と過ごす日々。

そんな毎日を救ってくれたのは、<彼女>と親友と共に朝まで飲み明かした時間だけでした。

<彼女>という沼にどっぷりはまってしまったら、抜け出せなくなることは最初からわかっていたのに…。<僕>は<彼女>さえいれば何もいらなかったのに…。そして、いつかこの時間に終わりが来ることもわかっていたのに…。

ここから先はネタバレを含みます。見たくない方は【+ボタン】開かないでね。

<彼女>との別れ
<彼女>さえいれば何もいらないくらい好きで好きでたまらない<彼女>と、ある日別れが訪れます。でもそれは最初からわかっていたことでした。

<彼女>は結婚していて、夫は単身赴任中だったのです。

そのことを<彼女>は隠さずにちゃんと<僕>に話してくれていました。それでも<僕>は<彼女>のそばを離れることができませんでした。

映画の見どころは?

「明け方」というのは若者だけの時間です。そこには徹夜明けでしか見ることのできない、けだるくて美しい景色があります。

年を重ねるにつれて、飲み明かした徹夜明けでそのまま仕事に行くなんてこと、もはや人間のできうる業とは思えなくなっていきますからね。

ほとんどの人が、社会人になると自分が思い描いていた将来と現実は違うということがわかってきて、やりたくない仕事も時には会社のコマとなってこなさなければいけないこともあるという現実に直面します。

だけどなんとなく乗り切れるのは、一緒にけだるい朝を迎えてくれる彼女や友達がいてくれたからでしょうか。

<彼女>は決して<僕>だけのものにはならないことがわかっていたのに、このけだるい朝を迎えるために<彼女>は不可欠な存在でした。

いつかは離れなければならないことはわかっていたのに、<僕>は抜け出すことのできない沼にはまってしまいました。

長い人生の中でほんの数年しかないマジックアワーに<彼女>がいてくれたことを、<僕>はきっと優しく切ない思い出として抱えて生きていくのでしょう。

男ってある意味、女よりずっと「夢見る乙女ちゃん」なのかもしれませんね。自分から誘って自分から去っていく女って、私にはあざとさしか感じないんだけど…。

もしかしたら、男性と女性で受け取り方が全然違う映画になるのかな。

主題歌 マカロニえんぴつ『ハッピーエンドへの期待は』

はっとりさん曰く「下北沢を、明大前を、期限付きの恋人ごっこを、どうにもならず掻きむしった夜のことを、想いながら思い出しながら書いた歌です。」

なるほどぉ!期限付きの恋人ごっこっていう言葉がものすごくしっくりきます。