坂口健太郎初主演ドラマ『シグナル長期未解決事件捜査班』あらすじ

2016年には百想芸術大賞を筆頭に数々の有名アワードで9冠を受賞した、韓国ドラマの最高傑作『シグナル』が、坂口健太郎さん主演で日本版にリメイクされました。

過去と現在が、ある一つの無線で繋がるという”ファンタジー”であり、未解決事件を捜査する”刑事もの”でありながら、壮大な”ヒューマンドラマ”でもあります。

原作の韓国ドラマが見る人を引き付けて離さない力が半端なかったので、ストーリーもキャストも原作に忠実に構成されている日本のリメイクドラマも秀逸に仕上がっています。

2021年にはドラマ最終話からの”その後”がスペシャルドラマ劇場版で描かれました。『劇場版シグナル-長期未解決事件捜査班-』を見る前に、このドラマは必見ですよ!

【主なキャスト(敬称略)】
坂口健太郎:三枝健人
吉瀬美智子:桜井美咲
北村一輝:大山剛志
木村祐一:山田勉
池田鉄洋:小島信也

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日本版『シグナル長期未解決事件捜査班』のあらすじ

女児誘拐殺人事件

15年前に起こった未解決の女児誘拐殺人事件、2010年の現在、まさに時効を迎えようとしていました。

事件が起こったとき小学校1年生だった三枝健人は、学校で女児が若くて派手な女性に連れられて行くところを目撃していました。

警察に訴えてみるものの、子どもの健人の声に耳を傾けてくれる警察官はおらず、脅迫状の指紋から1人の男が容疑者として指名手配されることになって、未解決のまま現在に至っています。

現在は警察官となっている三枝健人は、ある夜、廃棄されるはずの無線機から自分の名前を呼ぶ声を聞きます。

その声の主は「大山」と名乗り、健人に言われた通り、廃墟となった病院で女児誘拐殺人事件で指名手配されている男の首つり遺体を発見したと言います。

何のことかわからない健人でしたが、「大山」に言われた病院に行ってみると、そこには白骨化した男の遺体がありました。それは女児誘拐殺人事件の指名手配犯の男の遺体でした。

時効直前に「被疑者自殺」として片付けようとする警察上層部に歯向かうかのように、健人は真犯人は女性だとマスコミに発表します。

情報提供からある1人の女にたどり着きますが、証拠が何もなく、本人の自供に頼らざるをえない状況。刻一刻と迫る時効の瞬間に焦るものの結局自供は得られず、女児誘拐殺人事件は時効を迎えてしまいました。

笑みを浮かべながら去っていく女を目の前になすすべがない捜査員たちでしたが、そこへ一つの情報がもたらされます。男の遺体と一緒に押収されたロープから女のDNAが検出され、駐車券の日時から男の殺害に対する時効はまだ迎えていないことがわかり、女は逮捕されました。

その後再び無線機で大山とつながった健人は、大山から「無線は再びつながる。その相手は3年前の俺です。」と言われ、銃声のような音が聞こえたかと思うと通信は途切れてしまいました。

連続女性殺人事件

殺人事件の時効撤廃が決まり、警視庁には「長期未解決事件捜査班」が設置されることになりました。

班長は桜井美咲。刑事の山田勉と鑑識官の小島信也、そしてアメリカで8年間プロファイリングを学んだ三枝健人の4人が配属されることになりました。

女性7人が犠牲となった連続殺人事件を再捜査することになり、健人が当時の資料を精査していたところ、再び例の無線機がつながり大山と言葉を交わすことになります。

話の内容から、大山がいる世界は連続女性殺人事件が起こっている真っただ中の1997年だと思われました。健人にとっては3度目の通信になりますが、大山はその日が初めての通信のようでした。

未来との通信に最初は半信半疑の大山でしたが、健人の言う通りの場所で女性が襲われます。発見が早く女性は一命をとりとめ、大山は怪しい男を必死で追いかけました。

路地を曲がったところで犯人と思われる男を確保しましたが、その男は取り調べ中に亡くなり、同時刻に次なる被害者が発見されました。

冤罪を生んで落ち込む大山を励ましたのは、ラーメン店で働く北野みどりでした。みどりはかつて大山のおかげで更生し懸命に生きていました。

健人は連続殺人を食い止めるために、次の被害者を大山に教えます。その人物はみどりでした。大山はみどりを助けるために走りますが、一足遅く…。

一連の連続殺人がバスのある路線の沿線で起こっていることがわかり、健人たちは当時の運行記録と運転手を調べ始めました。手がかりを知っているかもしれない女性・八代英子を訪ねると、英子は殺されており、その手口はかつての連続殺人事件の手口に非常に似通っていました。

防犯カメラと指紋から、かつて事件があった路線の運転手だった田中が殺人容疑で逮捕されました。田中は昔の事件も自分が犯人だと言いましたが、健人は他のバス運転手から「田中はいつも息子をバスに乗せていた」という情報を得て、点と点がつながりました…。

連続窃盗事件

健人は現在の大山がどうしているのか気になり、かつての同僚だった岩田に話を聞きます。岩田によると、大山は18年前に失踪しており、収賄で懲戒免職になっているとのことでした。

再び無線がつながり、大山は1998年の高級住宅街での連続窃盗事件の捜査中だと言いました。その事件は現在でも未解決事件として残されているものでした。

健人はプロファイラーとして大山に捜査のアドバイスをしますが、それが裏目に出て平田という男が逮捕されてしまいます。

平田はかつて大山が窃盗で逮捕したことのある男ですが、出所してからは娘との生活を最優先に真面目に仕事をしていました。逮捕されても否認をし続けていましたが、再び服役することとなりました。

その平田が出所し誘拐事件を起こしたと、健人たちのもとに連絡が入ります。

平田はかつてたった一人の娘・和美を事故で亡くしていました。事故の際、和美よりも自分の娘の救助を優先させた矢部に大きな恨みを持っていました。誘拐は矢部に対する復讐でした。

誘拐した娘の携帯を取り上げず簡単に連絡が取れるようにしていることや、現場に平田が誘拐したという証拠が多く残されていること、服役中に平田は熱心に電気工学を学んでいたことなどから、これは罠だと気づいた健人は大急ぎで現場に向かいます。

しかし一歩遅く…、娘が監禁されていた冷凍車の扉を開け、電気のスイッチを入れたとたん爆発が起こり、美咲が帰らぬ人となってしまいました。

健人は過去を変えれば美咲を助けられるかもしれないと思い、大山に何としても真犯人を見つけてほしいと懇願します。

「平田を目撃した」という窃盗事件の被害者宅の息子・白石智弘の自作自演ではないかと考え調べてみると、被害者宅の息子たちは同じヨットクラブで繋がっていました。大山は智弘のクルーザーや車を調べ上げ盗品を見つけ出し、白石智弘を逮捕するにいたりました。

智弘の父親は経済界の権力者だったため、智弘は不起訴となってしまいましたが、過去が変わったことで現在が書き換えられ、健人の記憶の中で死んだはずの桜井美咲は、生きていました。

武蔵野市集団暴行事件

健人の兄・亮太はかつて武蔵野市集団暴行事件の主犯として逮捕され、少年院を出た直後に自殺していました。

その事件には何か裏があると思い続けていた健人は、大山に「事件の真相を教えてほしい」とお願いします。

健人が大山の失踪について調べていることが岩田の口から中本刑事部長に伝わり、また姓が変わっているものの武蔵野市集団暴行事件の主犯・加藤亮太の弟であることが判明し、健人は行動を監視されることになります。

岩田はこれまで中本のコマのように使われてきましたが、それには理由がありました。娘が白血病を患い多額の治療費が必要だったのです。その娘が亡くなってしまい、岩田は中本に対して決別宣言をします。

そして健人に全ての真相を教えると言って呼び出します。

ところが健人が待ち合わせ場所に向かうと、そこには腹部を刺されて血を流している岩田がいました。瀕死の状態で岩田は、大山は自分が殺して裏庭に埋めたと言い残して亡くなりました。

美咲と共にとある場所に向かった健人は、そこで白骨化した大山の遺体を発見しました。

大山は、暴行事件に関与した人物が「加藤亮太が主犯だ」と突然口裏を合わせたように証言することに違和感を感じ、何か大きな力が裏で働いていることを感じ取ります。しかし、大山にできることはありませんでした。

少年院から出た亮太は、大山に「真犯人を示す証拠がある」と電話をかけます。しかし、そのことを嗅ぎつけた中本は大山より一足先に亮太の元を訪れ、亮太を殺害し証拠を隠滅してしまいました。

健人は岩田が殺される前に調べていたデータを手に入れ、ずっと自殺だと思っていた兄の死は他殺だったことを知ります。

無線が大山とつながった健人は、美咲がいる目の前で「兄は殺される。助けてください。」と懇願します。美咲は無線機から大好きだった大山先輩の声が聞こえることが信じられませんでした。

大山は健人から連絡を受けてすぐに亮太の元に駆け付けますが、またしても一足遅く…。健人の兄は殺害されてしまった後でした。

健人が岩田殺害の容疑がかけられ逃げている間につながった無線機で、美咲は大山先輩に「先輩は遺体となって帰ってきました。4月15日谷原記念病院に行っちゃダメです。」と必死の思いで伝えました。

健人は中本の悪事を全て知る人物から会いたいと連絡を受け会いに行きます。しかし、そこにも中本の放った追手がやってきて健人は撃たれて命を落としてしまいます。

中本が亮太を殺したという証拠を手に入れた大山は、4月15日、谷原記念病院に向かいます。後をつけてきた中本は岩田に大山を始末するように命令します。

中本の後ろにはもっと大きな黒幕がいることもわかってきています。自分が死んでしまったら捜査を続ける人間がいなくなると考えた大山は、あらかじめ応援を要請していて殺されずにすみました。

過去が変わったことで、現在も変わり三枝健人は生きていました。大山も生きていると確信しました。しかし、大山は依然失踪したまま所在が分かりません。

変わる前の記憶が残っているのは、無線機で話をした健人と美咲だけです。2人は今でもどこかで生きている大山を探しています。

スペシャルドラマのあらすじ

大山から受け取った情報をもとに野沢議員を収賄で逮捕した健人は、その功績を認められ美咲の推薦で「長期未解決事件捜査班」に配属されます。

大山は中本殺害の容疑をかけられ指名手配されており、消息不明の状態が続いていました。

そんな中、1人のカメラマン・武田寿士が長期未解決事件捜査班を訪ねてきます。彼は20年前に自殺したと思っていた婚約者・上杉胡桃が生きているので探してほしいと言います。

2人の思い出の場所でカメラを構えるとそこに年を重ねた彼女がいたと言い、写真を見るとその女性は確かに胡桃に似ていました。

20年前に貯水池で見つかった遺体は誰だったのか

そしてある夜、無線機が再びつながります。無線がつながるのにはなにか理由があるはずです。大山は逃亡中でしたが、捜査に協力すると健人に告げました。

長期未解決事件捜査班は胡桃を見かけたというカフェで、胡桃の指紋が残るドイツ語の本を見つけ、胡桃が生きていることを確信します。

胡桃の告別式で婚約者の武田と会った大山は、胡桃が女優の卵であることや事務所の社長ともめていたことなどを聞き出しました。事務所社長紹介のアルバイトで参加したパーティで建設会社社長の石川匠と会っていたことも分かりました。

石川は元警察官で、拳銃を紛失した後に警察を退職していましたが、野沢議員の後ろ盾で建設会社を設立していました。

美咲は、胡桃の自殺事件以来いなくなった友人の行方を捜しているうちに、秋川理保として今ドイツから日本に帰って来ているのが胡桃だと確信します。

石川は胡桃に乱暴しそれを録画していました。胡桃はその録画ビデオを石川から取り返すために石川の元を訪れ、あちこち探しているうちに拳銃を見つけます。そして石川が電話で「銃で中本を殺した」という話をしているのを聞いてしまいます。

胡桃が銃を盗んだことに気付いた石川は夜中に胡桃の自宅に侵入し、眠っている胡桃を殺して貯水湖に捨てました。しかし胡桃だと思っていた女性は、たまたま泊まりに来ていた友人の秋川理保でした。

胡桃の姉が保管していた「石川が秋川里穂を殺した証拠」を突きつけますが、石川は全く動揺も見せません。そこへ美咲が胡桃を連れて入ってきます。

自分が殺したはずの女が目の前に現れパニックになった石川は「俺が殺したのに」と思わず言ってしまい、逮捕されました。

大山は石川が捨てた銃を探し出し、無事に冤罪を晴らしました。

中本殺害の実行犯は石川でしたが、その裏で糸を引いていたのは野沢議員内閣情報調査分析官の三谷警視庁公安3課長の山崎でした。

ドラマの見どころと原作との違い

反吐が出るほど汚い権力と金にまみれた大きな闇に飲み込まれていくのは、警察組織とて例外ではありませんでした。

そんな強大な権力にたった一人で立ち向かった【過去の警察官】大山剛志巡査部長と【現在の警察官】三枝警部補が、1台の無線機で繋がります。

次第に互いを信頼し合い事件解決に向けて協力しあう大山と健人。その傍らで常に見守るのは桜井美咲です。

なぜ大山剛志と三枝健人だったのか。なぜそこに桜井美咲はいたのか。全てに理由がありました。

警察官のプライドと人の愛、全てにおいて壮大すぎるほどのヒューマンドラマです。

そして、日本のリメイク版では刑事物としてのカラーが強いのですが、オリジナル版では、恋愛物としても珠玉のストーリーになっています。

興味がある方はぜひ原作の韓国ドラマもご覧ください。「やっぱ韓ドラすげえ!」ってなりますよ。

そしてドラマ鑑賞後は『劇場版シグナル未解決事件操作班』を!

日本版『シグナル長期未解決事件捜査班』視聴方法は?

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2024年5月2日時点の情報となります。 配信が終了している可能性がございますので、オフィシャルサイトにて必ず最新の情報をご確認ください。

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韓国版『シグナル』のあらすじ

こちらの韓国版が原作です。日本版とは違う部分や、付け足すべき部分を主に解説していきます。

パク・ヘヨンはある夜、廃棄物の中から自分の名前を呼ぶ声を聞きます。そこにあったのはバッテリー切れの無線機。相手はイ・ジェハンと名乗ります。

女児誘拐殺人事件

パク・ヘヨンは小学生だった頃に、女の子がある美しく派手な女性に連れて行かれていくところを目撃していました。しかし、警察は子どもの声に耳を傾けることなく、脅迫文から検出された指紋からある男性を指名手配します。

イ・ジェハン刑事からの情報でパク・ヘヨンは廃墟となった病院から指名手配されている男性の遺体を発見し、彼に罪をなすりつけた女性を探し出します。

事件の解決後、無線機が再び鳴りますが、パク・ヘヨンは無線機の向こうで銃声を聞きました。

京畿南部連続殺人事件

殺人事件の時効が廃止され「長期未解決事件専門チーム」が発足します。班長は女性刑事のチャ・スヒョン。パク・ヘヨンもそこへプロファイラーとして加わります。

再びイ・ジェハン刑事と無線がつながり、ジェハンのいる世界は京畿南部連続殺人事件の真っただ中だと言われます。

にわかには信じられませんでしたが、次の被害者が見つかる場所をジェハンに教えると、ヘヨンが持っている資料の文字が「未遂」へと変わっていきます。

事件を未然に防げると考え、ヘヨンは次の被害者を教えます。その人はジェハンが想いを寄せる女性・ウォンギョンでした。

しかし、ジェハンはウォンギョン殺害を防ぐことはできず、連続殺人事件は現在に至るまで未解決のまま残されているのでした。

バス運転手のチョングが自分が犯人だと自主してきます。スヒョンとヘヨンはチョングが息子のジニョンをかばっていると確信しますが、証拠が見つかりません。

スヒョンはジニョンに会いに行き、命の危険にさらされますが、ジェハンが残した証拠のおかげで無事に逮捕することができました。

ジェハンが確かに過去の人物だと確信したヘヨンは、現在のジェハンがどうしているのか気になり調べ始めます。

ジェハンは収賄事件を起こし失踪中となっていましたが、そこには大きな陰謀が働いているように思われました。

局長のボムジュと係長のアン・チスは、ジェハンのことについて調べているヘヨンを警戒し、ヘヨンにたいする監視を強めていきます。

大盗事件

重警備の高級住宅街から高級品だけを狙った20年前の”大盗事件”で犯人として逮捕されたオ・ギョンテが出所し、誘拐事件を起こします。

実はギョンテの逮捕は誤認逮捕でした。そのことが原因で、ギョンテは手抜き工事による橋の崩落事故に巻き込まれた娘ウンジを助けることができませんでした。

ギョンテは同じ事故で命が助かった娘を誘拐し、その父親に復讐するための罠を仕掛けていました。スヒョンが娘の監禁されている冷凍車のドアを開け電気をつけると、爆発が起こり、スヒョンは帰らぬ人になってしまいました。

ヘヨンとジェハンは協力して事件を再捜査し、ジェハンが真犯人を逮捕したことによって現在のスヒョンは死なずにすみました。

逮捕された大学生のハン・セギュは検事長の息子で、父の力で微罪で済まされます。一方ギョンテは釈放されますが、娘を失った恨みは消えることなく、助かった娘の父親を刺して殺人を犯してしまうのでした。

そしてある日、1人のカメラマンが長期未解決事件専門チームを訪ねてきます。20年前に自殺したはずの恋人が生きていると…。

恋人のシン・ダヘは大盗事件の犯人ハン・セギュと関りがあり、あることでハン・セギュの恨みを買い殺されてしまい、自殺として処理されていました。

しかし、ハン・セギュが殺したのはシン・ダヘの部屋に泊まりにきていた友人のキム・ジヒでした。シン・ダヘはドイツに渡ってキム・ジヒとして生きてきましたが、母親への臓器移植のために一時帰国していたのでした。

死んだと思っていたシン・ダヘが目の前に現れ動転してしまったハン・セギュは自分が殺したことを口走って逮捕されてしまいました。

ホンウォン洞連続殺人事件

2015年、袋をかぶせられ絞殺された死体が発見されます。かつてジェハンが調べていた事件で自分も同じように殺されそうになったことがあるスヒョンは、山狩りを提案します。

すると次々と白骨化死体が見つかり、それらは同じように頭に黒い袋をかぶせられ全身をシートでくるまれていました。

遺体の遺棄の仕方から連続殺人事件と推測され、長期未解決事件専門チームが担当することになりました。

スヒョンは自分が同じ手口で殺されそうになったときのトラウマから立ち直るために、催眠療法を受けて記憶を呼び起こそうとします。しかし、それはとても辛くて苦しい作業でした。

1997年、2人の女性の遺体が見つかったあと、スヒョンは遺棄現場付近を独自に調べ始めていました。しかしそのことで犯人の次の標的にされてしまい、黒いビニール袋をかぶせられて縛られてしまいます。

犯人が少しの時間家を空けたすきに、見えない状態でなんとか家から脱出して町をさまよいながら走って逃げました。

しかし、帰ってきた犯人と遭遇し首を絞めて殺されそうになったところを、スヒョンが戻ってこないことを心配して駆け付けたジェハンが見つけて事なきを得たのでした。

ヘヨンがプロファイリングをしてみると、殺された女性たちは程度の差はあれ全員”うつ”の傾向があり、内気で友達もおらず人と関わることが苦手という共通点がありました。

犯人も同じように”うつ”傾向にあること、女性たちは人とできるだけ関わらなくて済むコンビニで買い物を済ませる傾向があることから、犯人はあるコンビニ店員であるという確信を持ちます。

犯人がコンビニ店員だと割り出したヘヨンとスヒョンは、自殺しようとしていた男を制止し逮捕しました。

その後、ジェハンは根気よく捜査を続け犯人を見つけ出したようで、ある日ヘヨンの生きる2015年では「ホンウォン洞連続殺人事件」はなかったことになっていました。そしてスヒョン以降の犠牲者は全員生きていました。

この事件は日本版リメイクには入っていませんが、スヒョンが必死になってジェハンの役に立ちたいと独自に捜査をしたり、スヒョンが事件の被害者になりそうだったところをジェハンが助けたりと、2人の距離がぐっと縮まる大事なエピソードの一つです。

インジュ市女子高生集団暴行事件

パク・ヘヨンの兄パク・ソヌが主犯として逮捕され、少年院からでたその日に自殺するという、ヘヨンにとって忘れられない忌まわしい事件です。

ヘヨンはジェハンに、インジュ市女子高生集団暴行事件では何が起こっていたのか、事実を教えてほしいとお願いします。

ヘヨンがソヌの弟だったとわかったボムジュはチスを激しく叱責します。チスの娘は白血病で、多額の医療費が必要だったためにボムジュの指示に従ってきたチスでしたが、その娘が亡くなってしまい、全てをヘヨンに話すことにします。

チスに呼び出されて待ち合わせ場所に行ったヘヨンでしたが、そこには何者かに刺され瀕死の状態のチスがいました。チスは自分がジェハンを殺したことをヘヨンに伝えて息を引き取りました。

チスの証言を頼りにスヒョンと共にある場所を掘ってみると、そこから白骨化した遺体が発見されました。DNA鑑定の結果、それはイ・ジェハン刑事のものであることが判明しました。

チスがヘヨンに伝えたかったのは、ヘヨンの兄ソヌが死んだのは自殺ではなく他殺だったということを伝えるためでした。そのことを知ったヘヨンは、無線機でジェハンに「兄を助けて」と懇願します。

しかしヘヨンはチス殺害の容疑がかけられ逮捕されてしまいます。

ヘヨンが置いていった無線機からイ・ジェハン刑事の声が聞こえてきます。スヒョンは信じられませんでしたが、夢中で「8/3にソンイル病院に行ってはいけない。先輩は殺される。」と伝えます。

イ・ジェハン刑事の殺害の事情を知っているという人物から呼び出され、スヒョンの協力で脱走したヘヨンはスヒョンと共に向かいますが、そこには当然ボムジュの放った追手がやってきました。

スヒョンをかばったヘヨンは銃で撃たれ、帰らぬ人となってしましました。

2000年では、ジェハンがヘヨンの兄・ソヌの冤罪を晴らすために必死で捜査していました。ボムジュがソヌを殺したという証拠をつかみますが、それさえもボムジュに奪われてしまいます。

ジェハンは8/3ソンイル病院に向かいます。チスに後をつけられ、ボムジュから脅迫を受けますが、ジェハンはあらかじめ応援を頼んでいたために、仲間が駆け付けてくれて殺されずにすみました。

過去が変わったことで、ヘヨンも命を落とさずに済みました。

記憶が書き変わっていることに気付いているのは、無線機で会話をしたヘヨンとスヒョンだけです。

失脚したボムジュが殺され、ジェハンはキム・ボムジュ殺害の容疑がかけられてしまいます。

イ・ジェハンは今もどこかで生きていることは確かですが、失踪中になっており、ヘヨンとスヒョンは今でもイ・ジェハンを探し続けています。