原作小説『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』優しいあらすじ

ぬいぐるみサークルに身を置く大学生、七森剛志。ぬいぐるみサークルとは、ぬいぐるみを集めたり作ったりするサークルではなくて、ぬいぐるみとしゃべるサークル。

自分の心のモヤモヤを吐き出したいけれど、そのせいで誰かを傷つけたくないと心の底から願っている、優しい若者たちの物語です。

大前粟生さんが「女性差別に全身全霊で傷つく男の子」をテーマに書き上げました。

生きづらい世の中で自分も他人も大切に生きていくために、ぬいぐるみに話しかける…。優しいだけじゃなく、実はとても強い生き方なのかもしれません。

【主なキャスト(敬称略)】
細田佳央太:七森剛志
駒井蓮:麦戸美海子
新谷ゆづみ:白城ゆい

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小説のあらすじは?

悩める大学生、七森剛志。高校時代は小柄で中性的な見た目から、無難で無害な男子として女子グループに組み入れられることもあった。

当然、男子からはバカにされからかわれることもあったけれど、上手に笑って男子の中でもうまくやってきたつもりだ。

高2のとき青川さんという女子から告白されたけど、その時は「人を好きになる」ことがどういうことかよくわからなくて、断ってしまった。

大学2年生の秋になって無性に彼女がほしいと思うようになった。周りのみんなは本当に気楽に恋愛を楽しんでいるのだ。だったら僕も…。

サークルの飲み会で先週彼氏と別れたばかりだという白城(しらき)に「つきあってみない」と提案してみると、意外にも「いいよ」という返事が返ってきた。

七森の「好き」は恋愛の「好き」ではなく、友達の「好き」なような気がしたが、とりあえず七森と白城は付き合い始めた。

2人が所属しているサークルは「ぬいぐるみサークル」、略して「ぬいサー」。ぬいぐるみを集めたり作ったりが好きな人が集まてる訳じゃない。

ぬいぐるみとしゃべることを目的としているサークルだ。人に言えない悩みや想いをぬいぐるみに話す…。

負の感情を吐露することは大事なことだけど、それを聞く人の心の負担になることはしたくない…。そんな優しい人が集まったサークルだ。

大学に入学したばかりの学科の懇親会で、七森は麦戸美海子(みみこ)と話が合い、一緒にサークル見学に行ってぬいサーに入った。

七森自身はぬいぐるみに話しかけたことはないけれど、ぬいサーの居心地の良さが好きだった。

白城と付き合い始めても、七森は最近学校に来ていない麦戸ちゃんのことが気になっていた。結局、七森は白城と何事も起こらず、別れてしまった。

期末テストが近づいてきて、七森は出席点の足りない麦戸ちゃんにノートやレジュメを届けようと思ってマンションを訪ねた。

麦戸ちゃんは、電車の中で痴漢されている女の子を見て、こんなことが世の中では当たり前のように起こっていることへの恐怖や何もできなかった自分のことで生きるのが辛くなっていた。

ぬいサーの部室から持って帰ったボロボロのぬいぐるみに話しかけると「わかるよ」という声が聞こえて、心の病気かもしれないと病院にも行ってみたと語った。

七森と話して、一緒にゲームをして、麦戸ちゃんはちょっとだけ元気になった。

七森は成人式に出るために地元に帰った。髪を金髪に染めて。式の後の同窓会の輪に入るのは、精神的にとてもしんどいことだった。相変わらず周りの同級生たちは男や女の話しかしない。

七森は冬休みが明けても学校に行けなかった。今度は麦戸ちゃんが七森を訪ねてきてくれた。

麦戸ちゃんの隣は居心地がいい。麦戸ちゃんのことが大好きだ。気づくと七森は麦戸ちゃんに告白していた。麦戸ちゃんも「ナナくんが好き」と言った。

まだまだ大丈夫じゃないけど、大丈夫じゃない2人が一緒にいると大丈夫なのかもしれない。

収録されている他の短編

たのしいことに水と気づく

つきあって6年の箱崎からプロポーズされた初岡。一緒に暮らしていた妹が突然いなくなって2年になる。

箱崎の母親・黄未子さんからバイトをやめて箱崎と暮らすようにと言われたが、初岡にはその気はない。妹がいつか戻ってくるかもしれないし。

黄未子さんからは「ありがたい水」が送られてきた。騙されてるんだろうなぁと思いながら、初岡はストレス解消にいろんなことを水に話しかけていた。

初岡は妹がいなくなってから毎日、日々の他愛ないことを書いてラインに送っていた。既読になったことはない。

結婚式の日、妹のラインに突然「既読」がついた。そして「おめでとう」と書かれた写真が送られてきた。

バスタオルの映像

弟はツレとお笑い芸人をしている。恋人の夏本はちょっと粘着質な性格みたいだ。私は、頭から大きいバスタオルを被ると落ち着く。

だいじょうぶのあいさつ

まるみの家は断崖絶壁の上に建っている。友達を呼ぶことはできないので、友達は作らない。

学校に通っていないまるみの兄が自分の誕生日に友達を招待すると言い出した。友達を迎えに行って戻ってきた兄の隣には誰もいない。

兄は友達をホンダ、エドモンド、双子のタツヤとカズヤと紹介した。まるみと母は見えない友達をもてなしたが、父は怒りだした。

それ以来兄は部屋に閉じこもって何かの準備をし始めた。

兄は友達のところに行くと言っていなくなった。家には兄の形をしたものが兄の代わりに存在していた。

『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』感想

共感できる部分もあれば共感できない部分もあるけれど、こんなに優しい人ばかりだったら世界はもっと住みやすくなるのにと思わずにはいられない、優しい優しい物語でした。

心の中のモヤモヤを吐き出さないと自分がつぶれちゃう、だから誰かに聞いてほしい。だけど、相談された方は迷惑かもしれないし嫌な気持ちになるかもしれない。

ものすごーく共感できます。

こんなことを考えてるなんて軽蔑されないかなとか、そもそも聞くこと自体を面倒だと感じているかもしれない、なんて考え出すともう身動き取れない…。

精神的に病んでいくってそういうことの繰り返しなのかもしれませんね。

幸い私には信頼できていつでも話を聞いてくれる人がいるので、ぬいぐるみに話しかけたことはありませんが、もしかしたらこういうのってものすごく大事なのかもしれませんね。

物語に出てくる七森と麦戸ちゃんは、とにかく他人に不快な思いをさせたり傷つけたりすることに敏感です。自分のせいではないのに、特にジェンダーののことになると真剣に心を痛めてしまいます。

こんなにも敏感だったら、この殺伐とした世の中では生きづらいだろうなぁ。

でも誰にも迷惑かけずに傷つけずに、モヤモヤを吐き出す方法を持ってるってもしかしたら最強なのかもしれない。優しいけど強い、そんな物語でした。

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