結婚を約束した坂庭真実が消えた。真実はストーカーの存在を訴えていた…。西澤架は真実のストーカーを突き止めるため、真実の過去を調べ始めた。
そこで架が向き合うことになった真実の過去と嘘とは…。そして架が下した決意とは…。
「傲慢と善良」は誰の心の中にもある、いわばコインの裏表の存在。
原作は2018年に『かがみの孤城』で本屋大賞を受賞した辻村深月さんの傑作恋愛ミステリーですが、描いているのは「恋愛」だけではなく「人間」の物語です。
【主なキャスト(敬称略)】
藤ヶ谷太輔:西澤架
奈緒:坂庭真実
小説『傲慢と善良』のあらすじ
結婚を約束していた坂庭真実が突然いなくなった。
西澤架(かける)と真実がつき合い始めたのは約2年前。きっかけは婚活アプリだった。半年くらい前に真実がストーカーが怖いと言って架の部屋に転がりこんでから一緒に暮らしていた。
架は真実の母親・陽子を呼び出して真実が借りている部屋に行ってみた。もちろん真実の姿はなく、真実が大切にしていたアクセサリーが数点無くなっていた。真実が怖がっていたストーカーの仕業なのか?
ストーカーは真実が東京に出てくる前に地元で告白された人だと言っていたが、どこの誰なのか架には全くわからなかった。警察にも頼ってみたが「事件性が低い」と結論づけられ、捜査してもらうことはできなかった。
架には三井亜優子という忘れられない恋人がいる。アユから結婚話を出されたときには、架にはその意志が全くなかった。アユが架の元を去り別の誰かと結婚すると聞いてから、架は無性に結婚したいと思うようになった。
婚活アプリに登録して何人かと会ったところで、架はたまたまFacebookでアユのウエディングドレス姿を見てしまった。その時に会っていた女性の1人が坂庭真実だった。
警察に頼ることはできないことになり、架は自分で調べてみようと真実の実家がある前橋に向かった。真実は東京に出る前にも婚活をしていたようだ。その時の相手がストーカーなのか?
架は結婚相談所「縁結び 小野里」を訪ねた。小野里は、真実が母親に連れられて結婚相談所にやってきたことや、最初に紹介した男性は母親が気に入って選んだことなどを教えてくれた。2人目の男性は真実自身が選んだようだ。
真実の姉・岩間希実に会って話を聞いた時にも、架は真実の親が何もかも先回りして真実の人生を決めていったことがうかがえた。親の決めた大学に進み親の紹介で就職する…。希美には真実が群馬で働いていた時の職場関係者を紹介してほしいとお願いした。
小野里から連絡があり、架は真実の最初のお見合いの相手・金居智之と会うことになった。金居はすでに結婚しており子どももいて幸せそうだった。ストーカーは金居ではないと確信を持った。
かつて真実といっしょに群馬県庁で働いていた有阪恵を希実につないでもらって会うことになった。恵にも真実のストーカーに心当たりはなかった。
真実の2人目のお見合いの相手・花垣学が見つかったと希美から連絡があり、架は花垣に会いに行った。花垣は見た目は端正だったが全く会話が弾まないタイプだった。学もストーカーではないようだ。
真実がいなくなって3か月、架は付き合いの長い悪友の美奈子から呼び出された。真実がいなくなる直前、美奈子は真実と偶然会っていた。
そして美奈子は衝撃の事実を架に告げた。真実のストーカー話は架を自分のものにするための嘘話で、そのことを真実に確認したのだと言った。真実は否定しなかったらしい。
美奈子はさらに、かつて架には結婚したい気持ち100%だった彼女がいて真実は70%だと言ったことまで真実に伝えてしまっていた。美奈子は架に、真実のインスタは自己愛にあふれていて傲慢だと言い、あの子はやめといた方がいいとまで言った。
架が真実の部屋に行って調べてみると、ストーカーが持ち帰ったのではないかと思われていたアクセサリーはタンスの引き出しの奥にしまい込まれていた。ストーカーはいない…?
物語の結末は?
ここから先は大いにネタバレを含みます。知りたくない方は【+ボタン】を開かないでね。
映画の見どころと原作との違い
恋愛小説の最高傑作とも言われるジェーン・オースティン『高慢と偏見』をオマージュした物語です。2005年にキーラ・ナイトレイ主演で『プライドと偏見』のタイトルでも映画化された有名な作品。テーマは結婚。
『傲慢と善良』では、結婚したいと思いながら結婚できないのは「ピンとこない」「もっといい人がいるかも」という傲慢さや、両親の期待に応えなくてはという善良さが招いているというのを物語にしています。
真実や架だけでなく登場人物みんなのような傲慢さや善良さは誰の中にもあって、「傲慢」というとちょっときつい言葉の響きになりますが、今でいう「あざとさ」や「自己チュー」という言葉に置き換えると思い当たる節しかない(>_<)。
映画では結婚にイマイチ踏み切れない架を「傲慢」、親の言いなりに生きてきた真実を「善良」の象徴として描かれるようです。
それでもきっと架の中にもある「善良」や真実の中にある「傲慢」が垣間見える度、誰の心の中にも「傲慢と善良」は共存しているのだと改めて認識するとともに安心すると思います。
90万部を売り上げた珠玉の恋愛ミステリーと言われていますが、全ての人の心に寄り添う「人間を描いた」物語です。
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