高校2年生の夏、東京から関西に引っ越すことになった追川めざし。
東京の高校でいじめを受けていためざしは、もう二度と同じ目には遭いたくないと細心の注意を払って新しい生活をはじめた。
転校初日に話しかけてきた白木須椎羅に誘わるるがまま、海釣り同好会「アングラ女子会」に入会することになっためざし。
魚釣りのおもしろさと新しい生活の居心地の良さに、めざしは戸惑いながら少しずつ心を開いていく…。
アングラー女子高生の、ほっこり温かくちょっぴり痛い青春と友情の物語。
第26回スニーカー大賞優秀賞を受賞した井上かえるさんの記念すべきデビュー作です。
「アングラー」ってどういう意味?
「アングラー(angler)」ってあんまり聞きなれない言葉ですよね。
”アングラー”→”アングラ”→”アンダーグラウンド”→”地下”?
この物語の主人公追川めざしも最初そんな風な思考に陥りました(笑)
「アングラー」とは「釣り人」のことです。あくまでも釣り竿で魚釣りをする人のこと。
「フィッシャー(fisher)」という言葉の方が馴染みがあると思いますが、フィッシャーは釣り人に限らず漁をする人全般を指すようです。
この物語は釣り竿で魚釣りを楽しむ女子高生の物語ですよ。
『女子高生の放課後アングラ―ライフ』のあらすじ
追川めざし、高校2年生。東京の高校ではいじめの標的にされ、辛い毎日を送っていた。
会社を辞めて海辺の町で喫茶店を開きたいという父の夢を叶えるため、突然の転校が決まった。
新しい高校では二度と同じ目に遭いたくない。関西の海辺の町で、めざしの新しい生活は注意深く始まった。
転校初日、いきなり「これは運命やでッ!」と話しかけてきたのは白木須椎羅(しろぎすしいら)。
お弁当は椎羅と椎羅の友達の汐見凪と食べることになった。
積極的に距離を縮めてくる椎羅に少しばかり困惑しながらも断る勇気もなく、めざしは誘われるがままに「アングラ女子会」に入会することになった。
放課後、めざしが椎羅と凪とともに訪れたのは「白木須釣具店」。そこでめざしは釣り道具一式を椎羅からもらった。
近くの波止で道具の扱い方やキャストのやり方を教えてもらった。釣れたのは小さなハオコゼ1匹だったけど、それはリリースした。
めざしと椎羅と凪が帰ろうとした時、向こうからものすごい勢いで暴走する自転車が近づいてきた。
もう1人の「アングラ女子会」メンバーの間詰明里(あかり)だった。明里は椎羅が勝手にめざしをメンバーに加えたことがおもしろくない様子だった。
女子高生の放課後を楽しんでいるようでありながら、前の高校の写真は1枚も持っていない従順すぎるめざしの態度に違和感を感じた凪は、SNSを検索してめざしのアカウントを見つけた。
そこには罵詈雑言と誹謗中傷が並べたてられ、謝るめざしの言葉だけが綴られていた。
2度目の釣りは茶髪でソフトモヒカンの山神三平に車で連れて行ってもらった。その日のターゲットはガシラ(カサゴ)。
明里は生きた虫を針に付けられないめざしにフィッシュソーセージをくれた。
凪はめざしにTwitterを見てしまったことを話し、嫌なことは嫌と言えばいいし無理して合わせなくてもいいと言った。
終了間際、めざしは大きいガシラを釣り上げた。
凪の家「お食事処しおみ」に行って、釣り上げたガシラをみんなで調理して食べた。今日一日は本当にたのしかった。
夏休みになって一人で波止で釣りの練習をしていためざし。そこへめざしを見つけた椎羅がやってきた。
めざしがキャストすると後ろから「痛っ!」と声が聞こえた。めざしが釣り上げたハオコゼに椎羅が刺されたようだ。ハオコゼの毒!
めざしは凪に電話をかけたけど凪は出ない。誰かを呼んで来ようと、めざしはスマホだけを持って駆け出した。
めざしのスマホが着信で震えた。椎羅からだった。
めざしが電話に出ると、椎羅の大きな笑い声とともに「ドッキリ大成功」という声が聞こえた。
馬鹿にされたと感じためざしは「うるさい!」と叫んで電話を切ってしまった。
椎羅は凪からめざしがいじめを受けていた過去を聞いた。明らかに自分が悪い…。謝りに行こうかとも思ったが少し時間を置くことにした。
「アングラ女子会」のキス釣りを無断欠席し家に引きこもっていためざしを明里が訪ねてきた。椎羅と一度ちゃんと話をしてほしいと言う。
その時、凪から明里に連絡があった。椎羅が病院に運ばれたと。
翌日お見舞いに行って、椎羅が釣りに行っていて倒れたことを聞いて自分と同じように落ち込んでいると勝手に思い込んでいためざしは苛立ってしまった。
ずっといじめられていたこと、友達という存在が怖かったことを一気にぶつけて、でもみんなと友達でいたいという気持ちを正直に吐露した。
椎羅は少し距離を置こうとするめざしと一気に距離を縮めたくてくだらないドッキリをしかけたことや、仲直りのゲン担ぎのためにキスを77匹釣り上げようとして暑さの中でぶっ倒れてしまったことを謝った。
女子高生4人のアングラ―ライフはこれからも続いていく。
『女子高生の放課後アングラーライフ』の感想
いじめに遭った女子高生が新しい高校で自分の居場所を見つける…という、ありがちな定番かもしれないけど、実際にありそうだからこそ読んでいてとても気持ちのいい物語でした。
4人のキャラが立っていて、これがまたなかなか面白い!
とにかく明るくて人との距離が近い椎羅。何でも冷静に見ている姐御肌の凪。口が悪くもしかして椎羅に恋してる?と思われる明里。
この3人がうまくいってるのも不思議だけど、そこに心を閉ざしためざしが加わって、みんなが少しずつ大人になっていく姿が愛おしかった。
青春ってなにかと面倒なんだよね。だけどアングラ―ライフがあればきっと彼女たちは大丈夫。
物語の舞台が関西なので、ボケとツッコミが炸裂しているのもあってサクサク読めちゃいますよ。
実写化されるとのこと。めざしは東京出身なのでいいとして、まくしたてるような関西弁で進んでいく物語。兵庫県出身の平井珠生ちゃんと森ふた葉ちゃんが盛り上げてくれることを期待しています!
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