映画『カラオケ行こ！』原作漫画の不思議な友情、あらすじとネタバレ

『カラオケ行こ！』と聞くと、何やら楽しい話かなぁと思いきや、カラオケに行くのは無垢な中学生と強面のヤクザという突拍子もない取り合わせ。

カラオケ大会でどうしても高得点をたたき出したいヤクザが歌の先生に選んだのは合唱部部長の中学3年生。

あり得ない設定であり得ないキャラたちが紡ぎだす世界は、決して怖ろしいものではなく、ほっこり心温まる友情を描いた世界でした。

結構怖いもの知らずの中学生・岡聡実くんと心優しいヤクザの狂児さんのキャラにはやられちゃうかも♪

【主なキャスト(敬称略)】
綾野剛：成田狂児
齋藤潤：岡聡実
北村一輝：組長

『カラオケ行こ！』のあらすじは？

合唱部部長の岡聡実(さとみ)、森丘中3年生。合唱コンクールの帰り、強面のおじさんに声をかけられてカラオケ屋に連れて行かれた。

おじさんは祭林組の若頭補佐・成田狂児(きょうじ)と名乗った。つまり、れっきとしたヤクザだ。

狂児は、歌がうまくなるコツを教えてほしいと言った。

カラオケ好きの組長が年4回、全員参加のカラオケ大会を開催する。そこで最下位になった者は、組長直々に刺青を入れられるというのだ。

素人同然の組長の刺青は失神するほど痛く、おまけに絵心が壊滅的なためにとんでもない図柄を入れられることになるらしい。

組員はみんな最下位になりたくなくて、秘密の特訓をしているのだとか。

狂児の持ち歌だというX JAPANの「紅」を聞いて、聡実は選曲を変えた方がいいとアドバイスした。

結局ラインも交換してしまい、毎週火曜日と金曜日は狂児に拉致られることになった。

聡実は聡実で変声期を迎えつつあり、高音をが出にくくなってきたことを悩んでいたのでヤクザの相手をしている場合ではなかったけれど…、なんだかんだで聡実と狂児はカラオケボックスに通い続けた。

カラオケ大会前日、聡実は家族からもらったお守りをひとつ狂児あげようと思い、組事務所を訪れようとしてチンピラに絡まれた。それを救ってくれたのは狂児だった。

狂児のカラオケ大会の日。その日は聡実の最後の合唱コンクールの日でもあった。

コンクール会場に向かう聡実は、事故現場を目撃した。そこで大破している車は狂児の車だった。

聡実は居ても立ってもいられずにヤクザのカラオケ大会が行われているスナックに飛び込んだ。狂児が死んだというのに呑気にカラオケ大会が行われていて、聡実は悪態をついて吠えた。

組長から狂児のための鎮魂歌を歌えと言われ、聡実は「紅」を歌った。

歌い終わるとなぜかそこに狂児がいた。

聡実に絡んだチンピラが狂児の車に突っ込んできたが狂児は無事で、突っ込んできたチンピラをボコボコにしてからカラオケ大会にやってきたのだと言った。

狂児とはその日以来連絡を取り合うことも会うこともなくなった。

3年後偶然出会った狂児は、腕に「聡実」という刺青を入れていた。

まず設定がシュール過ぎて笑ってしまいます。ヤクザが中学生に歌の指導を頼むなんて(笑)

ところが、クッソ真面目な合唱部部長の聡実くん、ヤクザにビビりながらもなかなかの毒舌っぷり。お行儀をヤクザの狂児に注意されても受け流してしまえる根性を持ち合わせています。

狂児さんはヤクザだけど、ちゃんと年下の聡実くんにも敬意を表して基本いいヤツなんです。

年齢も境遇も全く噛み合わない2人が、不思議なことに心の奥底で共鳴し合って友情らしきものを育んでいく姿はなんだか微笑ましい♪

あり得ない設定が面白くもあり、温かい気持ちにさせてくれる不思議な漫画でした。

1巻で完結する短いお話なので、ぜひ読んでみて！

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