ネットで話題になった「変な家」が書籍化を経て映画化されることになりました。
YouTubeで話題のホラー作家、雨穴さんのちょっと変わったミステリー。変わった間取りの家から想像されるミステリーはなぜか次第に禍々しい現実味を帯びてくるという不思議なミステリーです。
謎の空間、監禁部屋という不思議な部屋を持つ家の住人は一体何を隠していたのか。都市伝説かと思われるような栗原さんの考察は次第に信ぴょう性を帯び、事態はあらぬ方向へと動き始めます。
最後まで読んだらスッキリするのか、モヤモヤするのか。ぜひ体験してみてください。
【主なキャスト(敬称略)】
間宮祥太朗:雨宮/雨男
佐藤次郎:栗原
川栄李奈:柚希
小説『変な家』のあらすじ
オカルト専門のフリーライターをしている筆者の元に、とある友人から相談があった。家を買おうと思ってある中古物件を見に行き、その家を気に入ったのだが…間取りに気になる点があると。
1階のリビングとキッチンの間に壁で挟まれた謎の空間があるのだ。
筆者はホラーやミステリーの愛好家でもある知人の設計士・栗原に意見を求めることにした。
栗原によると、もっと気になるのは2階の間取りだと言う。2階の真ん中に位置する子ども部屋は窓がなく、トイレがあり、二重扉になっていると言う。まるで誰かを監禁するための部屋としか思えないと。
筆者が1階と2階の間取り図を重ね合わせてみると、1階の謎の空間は2階の子ども部屋の角と浴室の角に重なった。もしかしたら秘密の抜け穴があって、子ども部屋→謎の空間→浴室に誰にも会わずに移動できるのではないか?そう考えた筆者は再び栗原に相談した。
栗原は、この家は殺人のために作られた家ではないかという怖ろしい考察を披露した。風呂場で殺した遺体を切断し、秘密の抜け穴から子ども部屋へ運ぶ。子ども部屋の別の角には1階の車庫の物置に通じる抜け穴があり、遺体は車で捨てに行くのだと言う。
ネット上には「代行殺人」を請負う闇サイトが多数存在するので全く否定もできない。ニュースではバラバラ遺体の左手首だけが見つかっていないという事件が報じられていた。
あまりにも気になるので、何か新しい情報を得ることができないかと考え、筆者はその家の記事を書いて公開した。すると宮江柚希という女性から、その家に心当たりがあるので会って話したというコンタクトがあった。
柚希は「夫があの家の住人に殺されたかもしれない」と言った。
柚希によると、3年前夫の宮江恭一は行方不明になり数か月後遺体で発見されたらしい。遺体には左手首がなかったということだ。
3年前には「あの家」はまだ建設されていなかった。柚希は「あの家」の住人が「あの家」に引っ越す前に住んでいた家を突き止めたところ、2階には窓のない子ども部屋があり、子ども部屋の下には脱衣所に面する物置があった。
栗原に柚希からもらった家の図面を見せることにした。栗原はまた、もしかしたら地下に死体を隠しておくための部屋があったのではないかという怖ろしい考えを展開した。増築されたと思われる三角に飛び出した部屋にも違和感があると…。
筆者は「あの家」を見に行くことにした。隣の住人によると、住んでいたのは「片淵」という一家で、夫婦と浩人(ひろと)くんという1歳の子どもの3人暮らしだったらしい。ある日突然引っ越していったらしいが、その直前、隣人のご主人は夫婦の寝室の窓に小学校高学年くらいの子どもを見たのだと言った。
栗原の考察では、片淵夫妻は何らかの理由があって殺人の片棒を担がされていて、かわいい浩人くんを守るために三角の部屋を増築したり2階に監禁部屋とも思える子ども部屋を作ったのではないかということだ。
そして更に栗原は、宮江恭一には妻はいなかったという驚愕の事実を述べた。筆者は次に柚希と会ったときに聞かずにはいられなかった。すると、柚希は実は宮江の妻ではなく「あの家」の住人・片淵綾乃の妹だと告白した。
柚希の語った事情は次の通りだ。姉の綾乃は柚希が10歳のときに突然いなくなり、母親からは「うちの子じゃなくなった」とだけ聞かされた。その後、父親は事故で亡くなり母親は再婚したが、柚希は義父との折り合いが悪く高校卒業後家を出た。それから間もなく、姉から突然手紙が届いた。
綾乃は片淵姓を引き継ぐ形で慶太という男性と結婚して埼玉で生活していることを教えてくれたが、いなくなった経緯については決して語ろうとはしなかった。その後、浩人くんが生まれて片淵家は東京に引っ越し、柚希は新居に招かれ13年ぶりに綾乃と再会した。
しかし再会から2か月後、突然綾乃と音信不通になった。柚希が片淵家に行ってみると綾乃の家族は引っ越した後だった。綾乃たちが以前住んでいた埼玉の家を探し当てたけれど既に更地になっていた。もうなす術がないと途方に暮れていたときに筆者の記事を読み、とにかく何らかの情報を掴みたいと藁にも縋る思いで筆者にコンタクトを取ったのだった。
栗原も交えて3人で謎を解くことになった。どうやら事件は綾乃が突然失踪した子どもの頃に端を発しているらしい。
綾乃の失踪直前、柚希の家族は父方の祖父母・片淵重治と文乃の家に泊まりに行った。長男の公彦は病気で亡くなっており、公彦の妻の美咲とその子どもの洋一くん(7歳)が同居していた。
祖父母の家は真ん中に広くて長い廊下があり、その突き当りには廊下と同じ幅の巨大な仏壇があった。柚希の家族が泊まりにいった3日目の朝、洋一くんは仏壇の前で遺体として発見された。仏壇に登って落ちたと処理されたようだが、小さな洋一が仏壇に登れたとは到底思えず、柚希はずっとモヤモヤしていた。
洋一は柚希たちが寝ていた部屋を通らなければ仏壇の前に行くことはできず、発見されたときには死後何時間も経っていたようだったことから、洋一は死んでから仏壇の前に運ばれたのではないか…と栗原は考察した。つまり、殺人事件…?
栗原はさらに続けた。仏壇の裏には左右に隠し部屋が存在していて、仏壇がその出入り口になっていたのではないかと。本家は「あの家」と同じように殺人をするための家で、本家の家族は全てを知っていたからこそ、洋一の死を事故死として片付けたのではないかと。
柚希の母・善江から柚希に話したいことがあると連絡があったとのことで、筆者は柚希と共に善江に会いに行くことになった。善江は片淵慶太から届いたという手紙を柚希と筆者に見せた。
手紙には「左手供養」のことが書かれていた。
事件の真相は?
ここから先は大いにネタバレを含みます。知りたくない方は【+ボタン】を開かないでね。
なんとなく一件落着したかのような事件だったが、腑に落ちないことはいろいろ残っている。栗原はそれについて、また怖ろしい考察を述べたが、本当のところは誰にもわからないのだった。
映画『変な家』の見どころ
まずは間取りを文字で説明するのはとても難しいので、冒頭の動画をご覧くださいね。
設計士の栗原さんじゃなくても2階の窓のない部屋には最初に違和感。しかしまあ、この間取り図からよくこれだけの仮説が立てられるもんだと、感心するやら感動するやら。雨穴さんのホラーが人気になる訳です。
一つの間取り図からさらなる間取り図へ、そしてさらに古民家の間取り図へと舞台が変わっていくにつれて、事態はあり得ないほど禍々しい方向へと転じていきます。
なんとなく一件落着したようなそうでないような物語の結末は、映画ではどんな風に描かれるのでしょうね。それも楽しみですが、胡散臭すぎる「栗原さん」を誰が演じるのかが一番気になります。キャストの発表が楽しみです。
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