勉強ができて先生からの信頼も厚い優等生の茜。でも本当の自分を隠して生きている「マスク依存症」だ。
自由奔放で言いたい放題の青磁から面と向かって「嫌い」と言われてから、茜はずっと青磁のことが苦手だった。
ところが、そんな茜の心を開いたのは、青磁の絵だった。
トラウマを抱えた茜と、人には言えない苦悩を抱えた青磁。
『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』という本当の意味を知ったとき、温かい感動の涙が流れます。
【主なキャスト(敬称略)】
白岩瑠姫:深川青磁
久間田琳加:丹羽茜
小説『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』のあらすじ
高校2年生の丹羽茜。勉強はできて、いつも誰に対しても笑顔で、先生からの信頼も厚い学級委員長…、つまり絵に描いたような”優等生”だ。
席替えで隣になったのは深川青磁(せいじ)。整った綺麗な容姿に銀髪、自由奔放な言動で注目を集める青磁は学校の有名人だ。
茜は自分とは真逆の性格だからというだけでなく青磁のことが嫌いだった。
2年生になったばかりの4月、青磁はいきなり茜に向かって「お前のことが嫌いだ」と言った。席替えで隣になったとたん今度は「茜の顔見るのが嫌」と容赦ない暴言。いくらなんでもひどすぎる。
頭に血が上り怒りで顔が歪んだけれど、そんな素振りをみんなの前で出すわけにはいかない。茜はうつむいてマスクに顔をうずめた。
茜の母親は5年前に再婚をして、4年前に妹の玲奈が生まれた。1つ上の兄は高1から不登校になり現在引きこもり生活中。
自宅では玲奈の世話や家事の手伝いもしなければならず、成績は下降の一途をたどっていて、精神的には八方ふさがりの最悪な状態にまで落ちていた。
ある朝、玲奈を保育園まで送ってから学校に向かおうと思っていたら、茜はマスクを持ってきていないことに気付いた。
家族には気付かれないようにしていたけれど、茜は「マスク依存症」だった。マスクなしで学校になんか行けない。だけど優等生の茜には遅刻することも許されない。
駅に向かう人の流れの中で立ち止まっていると青磁に会った。青磁は「遅れるぞ」と言って茜の手を引いて歩き始めたが、茜はついに吐き気が収まらなくなってしゃがみ込んでしまった。
青磁の持っていたコンビニ袋に吐いて、近くの公園でしばらく休んでいたら少し気分はよくなった。青磁にコンビニでマスクを買ってきてもらって、茜は学校に向かった。
夏休み、家にいても勉強に集中できないので、茜は補習にフル参加していた。夏休み明けの文化祭の準備をそろそろ始めないと間に合わないと先生に言われ、クラスのみんなに声をかけたけれど全然集まってもらえなかった。
数人がきてくれても誰もが指示待ち状態で動いてくれる気配もない。全て学級委員長である自分が仕切らなくてはならないのか?
睡魔をごまかすために始めた爪の縁をシャーペンの先で刺す癖は、ストレスのせいで次第に激しくなり、茜の左手は傷だらけになっていた。
教室から離れた場所でまたシャーペンを爪の縁に刺していると、青磁に見つかってしまった。
青磁は部活でほとんど毎日学校に来ているのに、茜はきっとめんどくさがるだろうと勝手に決め込んで青磁に文化祭の準備の連絡をしていなかった。
連絡をもらえなかったことを怒りながらも、青磁は茜を教室に連れ戻り、乱暴な言葉でみんなをものの見事にまとめていった。
みんなに気を遣いながら進めていこうとしていた茜より、みんなは青磁の言葉に耳を傾けるのか…茜の心はどんどん沈んでいった。青磁の言葉に耳を傾ける余裕もない…。
青磁は美術部だ。茜は見たことがないが、かなりうまいらしく、全校集会でもよく表彰されていた。
クラスの輪からはぐれてしまった茜は、一人で文化祭の展示を見ていた。誰も歩いていない廊下を旧館に向かっていくと、そこには美術部の絵が展示されていた。
廊下の一番奥には、一面の雲の隙間からまっすぐに差し込む光が描かれていた。茜は、息を飲むほど美しい絵の前に座り込んで涙を流していた。
ネームプレートには「深川 青磁」と書かれていた。
青磁が現れて、青磁の絵に感動して泣いているところを見つかってしまった。素直な気持ちを吐露する茜に、青磁は「世界のすべてを見せてやる」と言った。
青磁が茜を連れて行ったのは旧館の屋上だった。そこから見る景色は360度見渡す限りの空。
青磁に、時間は永遠じゃない、我慢ばっかりせずに自分を出せと言われた。そんなことできる訳ないと思っていたけれど、茜は青磁に向かって感情を爆発させてしまった。
それ以来、茜は放課後になると美術部を訪れるのが日課になった。部長の里美さんも1年生の遠子ちゃんも茜がいることを気にしていないみたいで心地よかった。
青磁と屋上で空を見ていると、茜は素直になれた。青磁と見た夕焼けの空の美しさは特別だった。茜は今まで空をちゃんと見たことがなかったのだと気づいた。
茜がふさぎ込んでいる時には、青磁はペットボトルで水鉄砲を作り、空に向けて発射した水が、光の雫となって降り注ぐところを見せてくれた。
茜は青磁に過去のトラウマを話し始めた。
青磁は雨の日には透明なビニール傘の内側に青空と虹を描いてくれた。まだ暗い早朝から朝焼けを見に連れて行ってくれた。
そのとき読んでいた本には「夜明けに会いたくなる人、一緒に朝焼けを見たいと思う人が、自分が心から愛する人だ」とあった。
青磁が好きだ…茜はそう思った。
青磁が学校を休むと気になって仕方がない。冬休み、青磁に会えない時間は心が沈んだ。
学校では青磁と茜が付き合っていると噂になっていたけれど、2人の間でそんな話は出たことがない。
相談に乗ってくれた沙耶香にもマスク依存症がばれてしまって取り乱してしまい、それを心配してくれた青磁にも暴言を吐いてしまった。
青磁はその翌日から学校を休んだ。1週間青磁が姿を現さないことに、茜の心は限界を迎えて、先生になぜ青磁が学校を休んでいるのかを聞きに行った。
先生は理由は教えてくれなかったけれど、青磁には誰にも言えない苦悩があるので支えてやってほしいと茜に言った。
しかし再び学校に来始めた青磁は茜のことを無視し始めた。視線さえ合わせてくれない。そうやって1か月が過ぎた。
先生に頼まれて青磁と茜は進路指導室に荷物を取りに行くことになった。ずっと口をきいてくれない聖司に、茜は「好きだから一緒にいたい」と言ってしまった。青磁は「二度と話しかけるな」と怒って行ってしまった。
家に帰ると、引きこもりの兄がリビングにいて、最近茜が元気がないのは青磁のせいか?と聞いてきた。朝焼けを見に行こうとしている時に青磁を見かけたのは確かだけど、なぜ兄が青磁のことを知っているのか。
兄によると、青磁は小学生のころ兄と同じサッカークラブに所属していたらしい。だから茜も小学生のときに青磁とは会っているのだと言った。
そして衝撃の事実を教えてくれた。青磁は中学生になってから病気で半年くらい入院していたことがあり、サッカーもやめてしまっていた。
青磁に会いたいと思い、茜は美術部を訪ねた。最近は家で絵を描いているので美術部には顔を出さないと里美さんが教えてくれた。
そして青磁からは口止めされているけどと前置きして、青磁の絵が県の高校美術展で大賞をとって県立美術館で展示されることを教えてくれた。
茜は県立美術館に青磁の絵を見に行くことにした。
朝焼けのようにも見える優しい色合いの空の下でかがみこむようにこちらを見ている少女の絵。泣き顔をしたその少女はまさに茜だった。
タイトルは「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」
吹き抜けのホールで青磁の姿を見つけた茜は、マスクをはずして「青磁!」と声の限りに叫んだ。
青磁は茜と出会った小学生の時のことを教えてくれた。
茜はどんなことがあっても青磁のそばにいたいと思った。青磁は優しく茜にキスをした。
茜と青磁の過去
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