まさに『青くて痛くて脆い』物語だった!映画のあらすじと感想

タイトルそのまま『青くて痛くて脆い』物語です。

原作も痛い物語だと感じましたが、実写化されると危険度が格段にアップしてますね。

「観たことのない映画」ができたと、プロデューサーが自信をのぞかせる青春サスペンス。

若さゆえ、無謀で、それなのに傷つきやすい若者たちの物語。

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危険なキャスト?

田端楓:吉沢亮

とにかく吉沢亮さんの目力がすごい!目で演技してると言っても過言ではありません。

人と関わることをできるだけ避けてる、いわゆる「陰」の人。

秋好寿乃:杉咲花

「世界は変えられる」なんてセリフを、普通に口にできる女の子、そうそういない、典型的な「陽」の人です。

まっすぐで優しい心の持ち主なんだけど、周りが見えてないというか、前しか向いてないというか、不思議な雰囲気をまとってるのが、花ちゃんにめちゃめちゃマッチしてました。

痛すぎるあらすじ

傷つくことを恐れて、人と近づきすぎないことをモットーとしている田端楓。

ある日の授業で、いきなり手を挙げて「戦争はみんなが一斉に武器を置けばやめられる」と発言する秋好寿乃。

寿乃が声をかけて一緒にご飯を食べたのをきっかけに、まるで真逆の2人が秘密結社「モアイ」を作り、「なりたい自分になる」「世界を変える」ことを目標に活動を始めます。

ゴミ拾いやフリースクールでのボランティアなどの活動を続けていくうちに次第に大きな組織へとなっていくモアイ。楓の居場所はなくなってしまいます。

そして、秋好は死んでしまった…。

就職が決まった楓は、秋好を奪ったモアイを、うす汚い就活サークルと化してしまったモアイをぶっこわすために…、自分と秋好が叶えたかった夢を取り戻すために…【モアイ奪還計画】を決行します。

モアイ幹部の「テン」が女の子をゲットするためにサークルを悪用しているという噂を耳にして、そのスクープをばらまいてやろうと企てるものの、テンは意外にいいヤツでその計画は頓挫してしまいます。

しかし、モアイのバーベキュー活動に参加してから就職情報のメールが届き始めたことに気付き、個人情報が流出しているのではと考え、その証拠をつかみます。

それをネット上で公表することにより、モアイに非難が集中し始めます。計画通りに物事が進み始め、満たされるはずの楓は…なぜか満たされません。

秋好は本当に「死んだ」わけではなかったのです。ただ単に、楓の望んでいた世界から、楓の望んでいた秋好がいなくなってしまっただけ。

モアイが情報流出に関する謝罪と今後の活動についての会見をすることを知った楓が、会場に向かうと、そこで秋好に遭遇します。

「これをネット上に流したのはあなたでしょ」と図星をつかれ、反撃するしかない楓。怒りに任せて「なりたい自分になる」「世界を変える」というモアイのモットーはどこへいったのかと攻め立てます。

その後の会見で秋好は「モアイを解散する」と発言。楓の望み通り、モアイはぶっ壊れてしまいました…。

全く気が晴れないどころか、秋好を傷つけたことに、今度は自己嫌悪する楓。まさに、青くて痛くて脆い…。

そして結末

モアイは解散しましたが、後輩たちによって復活していました。

楓はもう一度、秋好の前に立って、秋好と向かい合うことを決断します。そのあと2人はどうなるのか描かれていないんですけどね。

きっと見た人それぞれの中で続きのストーリーは描かれるのだと思います。

見どころと感想

この映画、吉沢亮さんと杉咲花ちゃんの2人じゃないと成立しなかったんだ…と、映像を見て改めて感じました。

原作を読んだ時、楓を吉沢亮さんがやるということに、自分の中でなんかしっくりきてなかったんだけど、いやぁすごかった!目で演技してる!吸い込まれそうなくらいの目力でした!

そして、ものの見事に「青くて痛くて脆」かった…。でも決して悪い意味ではなくてね。

この映画、痛い人しか出てこない…。「なんでそこでそれを言っちゃうかなぁ」とか「なんでそんなことしちゃうかなぁ」のオンパレード。

だけど自分を見ているようで、グサッときます。誰にでもある青い部分と痛い部分。言うなれば「黒歴史」的な、消しゴムで消したい過去って、多かれ少なかれ誰にでもあると思うんですよ。

それを他人の行動や言葉で目の当たりにすると、あー痛いって。

原作にはない、フリースクールのボランティアの設定。あれは映像だからこそ生きてましたね。

不登校の女の子が、学校には行かないのにバンドは頑張ってるとか、最後には「勉強して大学に行こうと思う」と話すシーンは、痛い部分と「なりたい自分になる」「世界を変える」と言い続けてる秋好の思いが少しだけ叶う部分があるように思いました。

そして、学校に来させようとする先生…。この人が一番痛かった!大人と言われる人間でもこんなに痛いんだから、若いうちは痛くて当たり前。痛さを感じて大人になりなさい…というメッセージだったのかな。

そして、びっくりするくらい脆い。そんなに落ち込むなら最初からこんな大それたことやらなきゃいいのに…って思うくらい脆い。そうなってみないとわからない脆さも、みんな持ってるんだろうけどね。

原作もすごいなぁと思って読んだけど、吉沢亮さんと杉咲花ちゃんの演じる2人は、想像をはるかに超えたキャラでした。

住野よるさんのファンの方も、絶対に期待を裏切らないので、この実写映画見に行ってほしいなぁ。

脇坂さんが楓に語る言葉「みんなそうやって、誰かを間に合わせに使いながら生きてるんじゃない?」っていうのは、しみる言葉でした。

常に誰かの100%じゃなくていいし、青くても痛くても脆くてもいいんよ。そうやって頑張って生きてこっと!

主題歌『ユメミグサ』

主題歌『ユメミグサ』を歌うのは、作者である住野よるさんからの熱いオファーがあったBLUE ENCOUNT。

作詞作曲の BLUE ENCOUNT 田邊駿一さんは「この歌は登場人物にあてた手紙」だと語っておられます。

映画『青くて痛くて脆い』視聴方法は?

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